碧いラフレシアの花 その692 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

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好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代


「青木さん、子供の母さん探してるの?」

ナンシーが唐突に言った。

「え?息子の母親は死んだよ。」

「そうじゃなくて、もう一回結婚して子供のご飯作る人探してるの?」

「まあ、できれば。」

「私を試してみるか?」

「え??」

「わたしをどう思う?」

「かわいいよ。」

「可愛いお母さんを試してみるか?」


KENちゃんが引きつりだした。

どうも客から日本語を教わるらしくナンシーの口調は時々野郎のそれになった。

「つきあうか?」ナンシーが命令調の日本語でKENちゃんに聞いた。

「つきあいます。」KENちゃんが答えた。


ナンシーがにっこり笑ってKENちゃんの腰に手を回した。


急に女性誌のタイトルの「早坂まりあ連載無期休止 拒食症地獄 生命風前の灯」が目に飛び込んできた。


真帆御免ね。


KENちゃんは真帆に心の中で謝った。



俺は真帆を幸せにはしてあげられないよ。

許してくれ。