次の日の朝にKENちゃんが実家を後にした。
玄関の所でKENちゃんの息子がにこにこして手を振った。
自殺した妻の母親のまだらボケは進行して、もう孫のこともよく分からない状態だと言う。
落ち着いた感じの妻の父親は、KENちゃんの汚点を孫には吹き込まなかった。
KENちゃんの結婚時代の浮気も暴力もこれで全て封印された。
あんまりにも無邪気な息子の顔を見て
今更ながら罪悪感が湧いていた。
特に妻の父親に対して
本当に申し訳なくなってきた。
考えて見ればどの女も幸せにはしなかった。
もう全員死者かどこか危ういタイプしか存在しなかった。
真帆は今でも一番愛してると不倫中にKENちゃんに連発したが
真帆の気持ちは無意味に燃焼している気がした。
真帆は何故結婚し続けているんだろう?
真帆にとって子供はどういう存在なんだろう。
永遠に昔のままで時がとまっている真帆にKENちゃんは少しついていけなかった。
真帆はずっと同じ仕事をして
同じ男と暮らし続けて
昔のまま時が止まっていた。
KENちゃんはもう違った。