碧いラフレシアの花 その668 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

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好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代



正月の夜にKENちゃんの実家にギターの中村さんが仕事の事で電話して来た。


KENちゃんと中村さんはかなり親しくなっていた。


「KENちゃん、おとうさん役はどう?親子対面はどうだった?」

「凄く楽しかった。生きがいができた。」

KENちゃんが嬉しそうに言った。


「ひとひとぴっちゃん・・というか、子連れ狼というか、やもねだね、KENちゃんは。」

中村さんがからかいながら言った。

「まあ、色々ありましたから。」

KENちゃんが恥ずかしそうに言った。


「沢田隆章の奥さんどうしたの・・?」中村さんが興味深々に聞いてきた。

「最後に電話でクリスマスに冷たい事言ったから、もう連絡来ないと思う。そのつもりで言ったし。」

「何を言ったの?」中村さんが楽しそうに聞いた。

「仕事・・ってか・・・、コンビニか?仕事頑張ってね~ってあいつが言うからさぁ・・・なんかもううざくなって・・。はーい。頑張りまぁす。真帆の旦那さんみたいに金ねえしな!って言ったら、場が固まった。」

「すんごい自虐的・・・。青木君。」

「俺も言った後情けないと思った。フォローもしようなく終わっちゃったよ。」

「寂しい?」中村さんがおちょくったように聞いた。

「ははは・・。もう俺、子供いるから。忘れるよ。」

「今度沢田隆章が構ってくれなくて、あの奥さんが物欲しそうにして来たら、僕の電話番号、あの奥さんに教えてあげて。青木君の代わりにちゃんと面倒見るから。」

KENちゃんが苦笑しながら「もう、そんな日来ないよぉ。」と言った。

「何だかんだと好きだったんでしょ?」と中村さんが笑いながら聞いた。

「好きなだけで引っ張れる話じゃないだろ。」

KENちゃんが答えた。