碧いラフレシアの花 その667 KENちゃん31歳のお正月 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

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好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代



KENちゃんは90年のお正月を自分の息子と迎えた。


離婚後自殺した妻の実家が、親権をKENちゃんに渡したのだった。


妻の両親は高齢で、孫を施設に渡すよりはマシだという理由だった。




息子はもう4歳になっていた。


KENちゃんの両親が子供の面倒を見て、幼稚園はKENちゃんの実家から通うことになった。


KENちゃんは仕事がないときにできるだけ都内のアパートから通って子育てに協力することになった。







正月に息子と凧揚げをしながらKENちゃんはここ10年くらいの人生を回想した。



もう会えないと思っていた

息子が帰って来た。

それだけでも奇跡なんだから

あんまり多くは望まないようにしよう。





KENちゃんはまた新たに人生がはじまったような気がした。


過去10年くらいの自分の人生にもうピリオドを打った気がした。



何故かKENちゃんの息子はKENちゃんにすぐなついた。


そういえば死んだ妻がエアロビに凝っていた時

よく俺が公園に連れて行ってやったよな・・と昔を思い出した。



何故自分が好きになる女はこうも墓場が近いのか、KENちゃんには不思議だった。

妻も愛人も奇妙な死に方をした。


真帆も昔からどこか危うい人だった。


自分がそういう女を好むのか

自分と付き合うと女がああして駄目になるのか

ここらへんはKENちゃんにも良く分からなかった。