真帆は何だか馬鹿馬鹿しくなった。
覚せい剤中毒になっても死ぬ気で締め切りを守って少女漫画を連載し続けた。
自分のプライドをTAKAとの子作りの為に終わらせてどうするのかと思った。
真帆はまた6年前にTAKAを見て鬼の形相で怒ったお母さんを思い出した。
「何なの、この男は?付き合ってるのかい?」
「付き合ってない。」真帆がはっきり答えた。
真帆のいさぎよい裏切りぶりに隣の部屋のしんちゃんが引きつった。
しんちゃんはちょっと前にTAKAが真帆と付き合っていると嬉しそうにしんちゃんに話したのを思い出した。
TAKAがひきつっていた。
「嫌われたね。」お母さんが馬鹿にしたように言った。
「これから少しずつお母さんに交際を認めてもらえるように頑張りまーす。」
TAKAが茶化すように言った。
頑張ります・・の
「ま」と「す」の間が空いて「まーす」だったのでお母さんがぶち切れた。
「あんたうちの子と寝たの??」お母さんが怒った口調で切りこんだ。
真帆が「寝てない。」と2人を遮るように即答した。
「いい加減にしなさいよ。真帆。」
真帆が涙ぐんだまま何も答えなかった。
「前の男より頭が悪いし、下品だね。」
真帆は黙ったままだった。
「あれと結婚したら終わりだからね。」