真帆が会話を持とうとしないので
「俺が何をしたっていうんだよ。」とTAKAがぼやくように言った。
何もしてないよ。
私が浮気していただけだよ。
それで浮気相手に振られたんだよ。
真帆は心の中でつぶやいた。
TAKAが家を出て行くとき心配そうに真帆を見た。
「仕事減らしなよ。連載終了・・考えたほうがいいよ。」
「でも編集さんはあと20年ぐらいは引っ張れる・・とか言った。」
「20年!俺が50過ぎの時俺キャラのTAKUTO君は永遠の23歳かよ。」
「そうだね。」
「あいつらは金になるからお前をすり減らしてまでも描かせたいんだよ。」
「でも、漫画を取ったら私には何もなくなる。料理も駄目。子育ても駄目。ご飯も食べれなくなるキチガイ株だよ。」
TAKAが心配そうに真帆の手を取った。
「それでも一生面倒見るから。」
それからぎゅっと真帆の手をさらに強く握った。
「飼われろよ。」
真帆が悲しそうに笑った。
「俺キャラを交通事故かなんかで早く殺せ。ジ・エンドだ。」
「TAKUTO君ファンの女の子が泣いちゃうよ。駄目だよ。それは。」
「泣かせておけよ。俺らの家庭の問題じゃないよ。」