「あの脱退劇に関しては不満があると思う。でもあの時KENちゃんが抜けてくれなかったら、今の俺はなかった。」
コンビニのおでんの湯気の前でKENちゃんがむっとした顔をした。
売れない時に葉っぱにハマって餓死しそうだったお前に金を恵んでやったのは誰だ・・・?KENちゃんはTAKAの言い草に腹が立ってきた。でも何も言わない事にした。
「でも、真帆の仕事は少女漫画家で、頭の中が永遠の18歳なんだよ。非常に危うい。俺とお前がビジネスで揉めたからって、腹いせに真帆の体に乗ったりしないでくれ。そんな事をしたら真帆は繊細だから気が変になる。真帆が一番好きなのは何だか知らないけどお前みたいよ。」
KENちゃんは真帆がライブに来た事も
真帆がその後このコンビニに来た事も
その後真帆を自分のアパートでTAKAのツアー中に一回抱いた事も当然言わなかった。
「お前、27歳経産婦の人妻の真帆なんか全然興味ないだろ?真帆が懐いてきても挨拶だけして、意地悪したり、・・・アレをしたり・・しないでくれ。」
「分かった。分かった。」
「真帆には全然関係ないんだから、利用したりしないでくれ。大変な子なんだから。」
「・・・・・うん。」
TAKAが言い終わるとそそくさとコンビニから出て行った。
どんよりと曇った空の下をTAKAの赤いポルシェが出て行った。