真帆はひとりでKENちゃんのライブ会場に向かった。
ライブハウスでインディーがよく使う会場だった。
メジャーでもこれでは生活が苦しいのでは・・と真帆は思った。
真帆とは全然違う様相のお客さんがやって来ていた。
出待ちしてKENちゃんに会うべきかどうか悩んだ。
自分が何をやりたいのかもうよく分からなかった。
しばらくして、真帆はどこかで見た顔を発見した。
しんちゃんだった。
しんちゃんがちょっと困った顔をして真帆に近づいた。
「真帆さん元気ですか?赤ちゃん凄い可愛いんですってねぇ。おめでとうございます。」
真帆は引きつった。
さらにずっと間が悪い事には
すぐそばに乱人君がいた。
乱人君がひきつりながら
「真帆さん、こんにちわ。」と言った。
真帆はそういえばしんちゃんがB・Bのローディーを辞めてライブ・ハウスに就職したというTAKAの話を急に思い出した。
「僕、ここのライブハウスのスタッフなんですよ。」しんちゃんが言った。
真帆は恥ずかしくなった。
世間が自分の不倫を実況中継で見ているような気がした。