碧いラフレシアの花 その590 真帆27歳のヴァレンタイン | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

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好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代


2月になって真帆はKENちゃんがHというへヴィメタルのバンドに加入した事を音楽雑誌を読んで知った。


KENちゃんがそういうのが好きな人とは思えなかった。


ただ乱人さんが加入したバンドもその方面だったので、乱人さんのツテでそういう経過になったのでは・・・・?と想像した。


KENちゃんはアル中になったまま、音楽は辞めたのかと思っていたので、元気なのが分かっただけでも嬉しかった。


KENちゃんのバンドはメジャーだけど会場はほとんどインディークラスのような売り上げのバンドだった。







KENちゃんのその後が分かって真帆はほっとした。



TAKAがその後のKENちゃんを知ってるかどうかは不明だった。


何となく真帆はこれを夫婦の話題にする気はしなかった。



KENちゃんと別れてから5年経った。



去年のヴァレンタインにKENちゃんのポストにチョコを入れてからは、子供も産まれたし、いろいろな事が変わってしまった。






昼過ぎに真帆はお母さんと一緒にTAKAにあげるチョコを買った。



夜になってTAKAが帰って来て、母娘の共同ギフトのチョコを喜んでくれた。


それから「これ、社長さんの奥さんからだから、みんなで食べよう。」とTAKAがチョコを出した。



真帆が社長さんの奥さんからのチョコを「美味しい。美味しい。」とお母さんと一緒に食べた。



そのチョコが相田美穂がTAKAに押し付けるように渡したチョコだとは、真帆は夢にも思わなかった。