「そうだよ。他の女の子が捨てたゴミが他の女の子の王子様で、他の女の子の王子様が他の女の子の粗大ゴミだ。まあ、そんなもんだ。そんなに深刻になるなよ。」
「私、幸せになれるかなぁ?」
「そんなに不幸でもないだろう。」
TAKAが美穂のマンションの前にポルシェを止めた。
「部屋まで送ってくれないの?」
美穂が悲しそうな顔をした。
「理性が吹っ飛ぶからやめておく。」
「奥さんが好きなんだね。」
「うん。」
美穂が顔を手で覆って泣き出した。
「仕事や男だけが人生じゃないぞ。首吊って死ぬなよ。」
TAKAが言った。
「死なないよ。」
「社長がうざくなったら移籍しろよ。」
「私、独立したTAKAさんの事務所に行きたい。もしTAKAさんがお嫁さんにしてくれたら、一生無償でTAKAさんの歌を歌ってあげるよ。」
「それは宝クジに当たったような話だが、今の事務所の株主連中にリンチされそうだからやめておくよ。それから世間体悪すぎ。妻子いるからパスしたい。」
「私と早坂先生の差ってなんなの?」
美穂が泣きながら聞いた。