「去年のクリスマスは子供を仕込んだね。」
TAKAが楽しそうに夜になって言った。
面倒くさがりやで世間に疎いTAKAとのクリスマスは今年は自宅で祝う事になった。
「そうだね。あと結婚してから2年だね。」
真帆が素っ気なく答えた。
真帆はぼんやりと時間の流れを感じた。
乱人君もバンドを辞めたし、昔のままではみんないられないのだとよく分かった。
「昔思っていたよりは人生は楽しいな。」
TAKAが言った。
TAKAは本当にそう思っているのだろうと真帆は思った。
TAKAは生まれたときからツイてなくて
最初に付き合った時もかなり危うい人だった。
「子供も出来たし。こんなに金もあるし、幸せ。」
TAKAが嬉しそうに言った。
「真帆と出会えてよかった。」
「ああ、あれね。私の友達がプレゼントに電話番号書けって言ったんだよ。まあ、ひとりじゃああいうことはしなかったと思う。」
TAKAを最初にみた時が高校生の時だったから
TAKAって10年以上前から
なんだかんだと私の人生を
細い糸で引っ張っていたんだな・・・・・・
真帆は昔を思い出した。
ずっとその細い糸が切れると思っていたけれど
結局切れなかった。
それで絶対に切れないと信じていた人とはブチッと切れた。
「凄くぼおっとしていたよね、真帆は。」
「今も昔もぼおっとしてるよ。」
お母さんが隣の部屋で寝ていた。
「お母さんと同居だと、あんまり真帆も声出せないね。」
「そうだね・・。」
TAKAが真帆の服を脱がし始めた。
「結婚した事後悔してる?」
TAKAが聞いた。
「え・・、ほかに結婚してくれる人、いなかったよ。」
真帆が答えた。
「逃げるなよ、お前。逃げグセあるからな。」
TAKAが苦笑しながら言った。
「もう逃げる所なんか全部無くなっちゃったよ。」
真帆が言った。