秋になってTAKAが赤ちゃんを外に連れ出すようになった。
みんなに可愛いと誉められるのが嬉しいのだとTAKAは言った。
子供を見せに真帆とTAKAが事務所の社長に挨拶に行ったら、社長が「5ヶ月くらいから粉ミルクとかのモデルができるよ。系列のモデルエージェンシーに回してあげるね。」と言った。
TAKAは喜んだが、真帆はあまりそういう仕事を子供にさせる事に興味がなかった。
「早すぎない・・?」と小声で真帆が言った。
「この子ってなんかの混血なの?白人とのクウォーターとか?」事務所の社長が聞いてきた。
「自分の戸籍に子としか書いていないので、よく分からないんだけど・・・、オヤジが外人とかそういう事を酔っ払ったオフクロが俺に言った事がある。」
TAKAがもごもご言った。
「え、そうなの?」真帆が聞いた。
「え、そういう感じだよ、TAKAちゃんは。それはあり得るかもしれないよ。」と社長さんが言った。
「まあ、親とは縁がないのでよく分からないよ。」TAKAがぼそっと言った。
事務所を出たら秋の青い空が広がっていた。
「子供使って儲けるの、やめようよ。可愛そうだよ。」真帆が言った。
「でもコネもあってこんなに可愛いのに・・・。オムツの広告くらいは記念でいいだろ?」
「なんか嫌だよ。普通の子にして、普通の男と結婚させたいよ。」
真帆が嘆くように言った。