誰もが嘘をついていた。
誰もが自分の保身に走った。
馬鹿正直に全ての怒りと情報を垂れ流したKENちゃんの奥さんは
30歳で自殺した。
その後KENちゃんが次の交際相手の幼稚園の先生と一緒に
用があってTAKAを訪ねにいきなり真帆のマンションにやってきた。
「早坂まりあ先生ですよね?サインいただけますか?」
そう言っていきなりKENちゃんの彼女がシステム手帳とボールペンを真帆に渡した。
KENちゃんがただ引きつった。
誰もが死んだ奥さんには後ろめたさを感じた。
でもこっそり
死人に口なし
ということわざを噛みしめた。
それから真帆が26歳になった。
真帆の26歳の誕生日には冷たい雨が激しく降っていて・・・・
遠い昔黒いポリ袋に入れて捨てた
流産した胎児の遺体を
真帆は何となく思い出した。
あれは誰の子供だったんだろう。
ああいう風に真帆は自分もいつか消えていく気がした。