KENちゃんが相田美穂の病室にバンドのマネージャーとお見舞いに行った。
1年7ヶ月ぶりくらいに元愛人の顔をKENちゃんは見た。
相田美穂はKENちゃんを見て露骨に嫌な顔をした。
「あんたの馬鹿女房に腹を刺されて、ビキニ撮影が出来なくなった!」と相田美穂はKENちゃんをどやした。
「ごめん。」
KENちゃんが頭を下げた。
「お腹出すステージ衣装も無理だよ。」
「本当にこんな事になるとは思わなかった。ごめんね。」
「美穂のキャリアはお前よりも長そうだからいい迷惑。」
相田美穂のマネージャーがKENちゃんを馬鹿にしながら言った。
それから事務所の社長が病室に入って来た。
「不幸中の幸いは・・。あの女は最近精神病院に入院して・・出てきたばかりだそうだ。責任能力なしで不起訴の可能性が高い。」
「あー、キチガイの妄想って事で処理できますかね?」
相田美穂のマネージャーが言った。
「うん。可能だ。あとKENちゃんは極秘入籍だから、奥さんとは赤の他人ってことで。ってか、もうとっくの昔に離婚したのにしつこいね、奥さん。」
社長が呆れながら言った。
「みなさんにご迷惑をおかけしました。すみません。」
KENちゃんとバンドのマネージャーが一緒に謝った。
「KENちゃん、会社の商品食うのもうやめてくれないか?今お前を首にすると・・やっぱり不倫・・って世間が思うからお前をキープするんだよ。事務所が同じでスムーズに事が運んでよかったな。2代目ボーカルのオーディションが始まらなくってツイてるな。」
事務所の社長がKENちゃんを馬鹿にしたように言った。
結局
相田美穂ファンの狂気による事件・・・
というシナリオで話を進めることにした。
これ以上の面倒は嫌だし
KENちゃんと結婚していた事実も世間からうやむやにする為に
事務所の社長が奥さんに金を渡した。
これが手切れ金だった。
奥さんの名前は責任能力がないという理由で
一切紙面に載らなかった。
結局奥さんは罪に問われないほど
精神が崩壊してしまった。
奥さんは全て本当の事を言っていた。
真帆も、相田美穂も、KENちゃんも、奥さんの叔父さんも、事務所も
嘘をつき通して
そうして・・・・
しばらくしてから奥さんは自殺した。