碧いラフレシアの花 その500 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

連載性春小説  碧いラフレシアの花

好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代




奥さんの浮気相手の教師が「ここではなんだから外で話しませんか?」と丁寧にKENちゃんに言った。


非常に落ち着いている男でKENちゃんはほっとした。



3人で言葉もなく学校の近くの喫茶店に向かった。



そこで3人で何故か同じスパゲッティナポリタンとコーヒーを頼んだ。


KENちゃんの赤ちゃんが久しぶりにお母さんを見て喜んでいたが、奥さんは放心状態だった。



「すみません。ご迷惑をおかけしました。奥さんとはこの場で別れます。」


教師が喫茶店のテーブルに手をついてKENちゃんに頭を下げた。



簿記の教師の名前は沼田さんといった。




沼田さんの話によると


既婚者なのは知っていたが、奥さんとお昼を授業の後で一緒に食べているうちに親しくなった。

奥さんは夫が浮気ばかりして暴力をふるうのでもうすぐ離婚すると言った。

それで奥さんは経済的自立に向けて勉強していると言った。

子供はいないと奥さんは言った。

夫の暴力で骨折したのでかくまって欲しいと言われたので現在奥さんを家に泊めている。


といった事をKENちゃんに淡々と述べた。


「2度と奥さんとは会いませんし、今日奥さんには家から出て行ってもらいます。」と沼田さんは低姿勢でKENちゃんに謝った。

「沼田さん・・?これっきりなの??」

奥さんが涙目で沼田さんにすがった。


「青木さん。僕は嘘をつく人は嫌いです。」

沼田さんが冷たく言った。


「あとお願いがあるんですが・・。」沼田さんがKENちゃんに頭を下げて頼んだ。

「お願いですから学校にこの事を内緒にしていただけませんか?」

沼田さんがおろおろした口調で言った。

「子持ちの人妻の生徒に手を出して、亭主に怒られたら僕は午前中で学校は首になります。」

それから沼田さんが黒い革の財布を開いて5万円をKENちゃんに渡した。

「これで坊ちゃんにおもちゃでも買ってあげてください。」


奥さんにはあっさりと沼田さんが奥さんから去ろうとしている事が信じられなかった。

「沼田さん。私も苦しんでいたのよ・・。」

奥さんがすすり泣いた。


KENちゃんが奥さんをけっという感じで見て

「学校には内緒にしておきます。」と言った。


5万円を財布にしまいながら

「お互い女を見る目がないですよねぇ。」とKENちゃんが冷たく笑いながら言った。



「家に帰ってくるなよ。お前の場所なんかもうないぜ。子供も渡さないからな。男の前で都合よく子供まで消しやがって。全部失ったな、馬鹿女。」


奥さんが真っ青になった。