碧いラフレシアの花 その488 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

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好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代

会場も小さく出席者も少なかったが、真帆が気前良く料理や引き出物には金をかけた。




いいドレスを着て座ってる真帆を見てKENちゃんの奥さんに強い憎しみが湧いてきた。


ウェディングケーキも何段もあって大きい立派なのものだった。




ケーキに新郎新婦がナイフを入れているところでお約束の様にフラッシュがいっぱい光った。







KENちゃんの奥さんがふと事務所の社長を見たら非常に満足げな顔をしていた。


自分が妊娠して挨拶に行った時は、さも困るという顔をして、厄介払いのように極秘入籍で処理した社長だったのに・・・。







真帆のお母さんが化粧の厚いTAKAを見て「これじゃ、どっちがお嫁さんだか分からないよ。」とぼやいた。






丁度KENちゃんがお酒を飲みながら自分の息子にメロンを食べさせていた。


ふと高そうな着物を着ている真帆のお母さんとKENちゃんの目が合った。



6年前に真帆の実家のボロいアパートに挨拶に行って、真帆のお母さんに怒られた事をKENちゃんは思い出した。



そのまま真帆のお母さんがすっと困ったようにKENちゃんから目をそらした。






業界の集まりの中でKENちゃんは奥さんと自分達だけが身なりがつましい事に気がついた。

奥さんは開き直っていたが、KENちゃんは恥ずかしかった。





結婚式の後で真帆が編集長と事務所の社長と話しているのをKENちゃんの奥さんがまた聞きした。


「新郎新婦のキスの写真はちょっと刺激が強いので使わないかも。」

編集長が言った。

「子供が出来たら事務所で使ってあげるからね。」

事務所の社長が嬉しそうに言った。




世間を騙くらかすのもいい加減にしなさいよ、真帆・・・。

いつかあんたの正体がばれるわよ・・・。





KENちゃんの奥さんは嫉妬と憎しみでもうおかしくなりそうだった。









結婚式の帰り道にKENちゃんが奥さんに


「祝い金が少なすぎるよ。恥ずかしい。」と言った。


「うるさいわね。真帆は金があるからいいんだよ。あんな棺桶に片足突っ込んでるような夫婦、おめでたくなんかないでしょ?二人の葬式の時にはいっぱい包んであげるけどね。」

奥さんが怒った口調で言い返した。