碧いラフレシアの花 その404 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

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好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代



「そのシュークリームね、旦那が買って来たのよ。」

奥さんが鼻でふふんと笑うように言った。


そう言えば昔KENちゃんが仕事の帰りにシュークリームを買って来たくれたりして、マメだったのを思い出した。

あれは真帆がまだ10代でKENちゃんと同棲を始めたばかりの頃だった。


別れてこんな風になるとはあの時は夢にも思わなかった。


「あ・・、美味しいです。」


「ちょっと聞きにくいこと聞いていい?」

奥さんが怒った調子で言った。


「あんた私の夫の何なの?」


真帆が小さい声で

「お友達です。」

と答えた。


「どういう友達よ?」

奥さんがヒステリックに聞いてきた。


「私の婚約者のバンドメンバーです。」

真帆は言いながら泣きそうになった。