KENちゃんのマンションに真帆は嫌々たどり着いた。
身重の奥さんに真帆のマンションに来いとは頼めなかったし・・・・
それにしても速達で送れない理由ってなんだろう・・・。
ドアのブザーを押したら、派手で男顔の長身の奥さんが出て来た。
なんか宝塚の男役みたいな人だなと思った。
「あら、いらっしゃい。」
奥さんが冷ややかに言った。
歓迎されていないのはすぐに分かった。
真帆がおどおどと奥さんの本を差し出した。
「すみません。」
真帆が謝った。
「今日はね、夫が出かけてるの。あなたとはちょっと話したい事があるのよ。家に上がってくれる?」
「あ・・はい。」
真帆がまたおどおど答えた。
「おじゃまします・・。」
気弱な声で真帆が言った。
玄関のスリッパが白いバラの模様でやたら少女趣味だった。
居間に上がったら、赤ちゃんの洋服の包みがコタツの横にあった。
それから奥さんが紅茶とシュークリームを真帆に出した。