「真帆泣くんじゃないよ・・。嫌なこともあれば、いいこともあるよ・・。出版社のほうから私に連絡があってね・・・。アニメ権と映画権の話が出てるってさ・・。女房に逃げられた地方新聞の記者なんかさっさと忘れな・・。」
お母さんが真帆をなだめるように言った。
「お母さんと一緒に出版社に謝りに行こうね。これからだよ。真帆・・。」
真帆のお母さんがそそくさと帰る支度をした。
「あんた・・、このおにーちゃん本当に心配して・・鼻水たらして泣いてたよ・・。」
一体・・・
どうして
お母さんとTAKAの気が合ったのか・・・
真帆は不思議でしようがなかった・・。
2人して真帆に金をたかった共通項か・・・・
それとも母娘で引っかかる男のタイプが似てるのか・・??
「このにーちゃんのバンドで作詞作曲全部このにーちゃんなんでしょ?アルバム3枚メジャーだそうじゃないか。それは知らなかったよー。」
それはそうかもしれないけどさ・・。お母さん、この男の性格知ってる・・?
「子供の顔はまーず、外れないね!孫を劇団でも入れるかい・・?」
真帆は母親が想像以上にズレてるのを思い知った。
「あとね、アニメ放送後に反響が良かったら、おもちゃのメーカーのTからTAKUTO君人形が出るかもっていう企画があるってさ・・。リカちゃんみたいな感じでこのあんちゃんの人形が出るかもねー。」
「プラスチックのピンクのべースとかもオマケで俺のお人形につくらしいよ・・・。」
TAKAがなんだか嬉しそうにつけ加えた。
「真帆!売れたらアシスタントがんがん雇って有限会社作ろうね!アニメ権と映画権にサインしなきゃ!」
お母さんが顔をほころばせて言った。