碧いラフレシアの花 その355 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

連載性春小説  碧いラフレシアの花

好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代

1月の下旬になった。


身を切るように寒かった。


ひとりぼっちで松島さんのマンションで犬と一緒に過ごしていた。






ある日松島さんが朝食を食べた後「ずっと・・いてくれたら嬉しいな・・。」と真帆にキスしながら言った。


もし今


もし今日


すっと荷物をまとめて


東京に帰ったら


何もかもやり直しが利くだろうか・・。


連載がぽしゃっても

どこかの

別冊で

読みきりくらいは

描かせてもらえる?


それとももう出版業界で

信用ゼロで・・・

居場所がないのかな・・。





窓が寒さで白く曇っていた。


「一回死のうと思ったくらいだから・・・よく先のことは分からない・・。」と真帆が答えた。


「焦らなくていいからね・・。ゆっくりしていいんだよ。」


松島さんが真帆の冷たい小さい手をぎゅっと握りしめた。


「ずっと俺が面倒見るから・・。」