1月の下旬になった。
身を切るように寒かった。
ひとりぼっちで松島さんのマンションで犬と一緒に過ごしていた。
ある日松島さんが朝食を食べた後「ずっと・・いてくれたら嬉しいな・・。」と真帆にキスしながら言った。
もし今
もし今日
すっと荷物をまとめて
東京に帰ったら
何もかもやり直しが利くだろうか・・。
連載がぽしゃっても
どこかの
別冊で
読みきりくらいは
描かせてもらえる?
それとももう出版業界で
信用ゼロで・・・
居場所がないのかな・・。
窓が寒さで白く曇っていた。
「一回死のうと思ったくらいだから・・・よく先のことは分からない・・。」と真帆が答えた。
「焦らなくていいからね・・。ゆっくりしていいんだよ。」
松島さんが真帆の冷たい小さい手をぎゅっと握りしめた。
「ずっと俺が面倒見るから・・。」