碧いラフレシアの花 その345 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

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好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代





12月27日の日没頃、真帆は函館の船着場の医務室で目が覚めた。


そんなに遅い時間ではなかったが、北の冬の日没は緯度のせいか早かった。


医務室の看護婦さんが心配して目が覚めた真帆をかまった。





大丈夫です・・とか


ご迷惑をおかけしました・・・と


平謝りをしながら


逃げるように真帆は去った。



もう子供ではないし、喋り方から関東の人間だと分かるので


旅行者だから


もうこれ以上誰も


真帆に関与しなかった。




早い日没が


黒い北の海の表面を


赤く照らしていた。





今日はどこに泊まろう。



死に損なった。