碧いラフレシアの花 その34512月27日の日没頃、真帆は函館の船着場の医務室で目が覚めた。そんなに遅い時間ではなかったが、北の冬の日没は緯度のせいか早かった。医務室の看護婦さんが心配して目が覚めた真帆をかまった。大丈夫です・・とかご迷惑をおかけしました・・・と平謝りをしながら逃げるように真帆は去った。もう子供ではないし、喋り方から関東の人間だと分かるので旅行者だからもうこれ以上誰も真帆に関与しなかった。早い日没が黒い北の海の表面を赤く照らしていた。今日はどこに泊まろう。死に損なった。