碧いラフレシアの花 その339 真帆の失踪  | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

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好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代

特にどこか行きたい場所はなかった。

でも戻りたい場所もなかった。



25日のクリスマスでは

ひとりで旅をしようにも

観光地のアコモはいっぱいだし

ユースホステルなんか嫌だった。


とりあえず適当なホテルにその日は泊まる事にした。

素泊まりできるのかどうかは知らなかった。


駄目なら一晩どこかで飲んでいようかな・・。



お酒は好きでもなかったけれど

とりあえず戻る気もなかった。


マンションから飛び出した時に

カバンとか鍵とか財布とか

カードとか

そんなのは持ってきた。



でも行きたい場所は特になかった。


戻りたい場所も特になかった。



25日で道端でクリスマスケーキの箱が山積みになって

たたき売りされていた。



そう言えば去年のクリスマスは

ドラックディーラーの呉から

ケーキを貰って

TAKAにやられた後に

二人で食べた。



ぼんやりと真帆は呉と寝た時のことを思い出した。


ホテルから出た時に

薬が入って

サイケデリックに燃えるような

オレンジ色の太陽を

見た。



いろんな人がやって来ては消えて


またひとりぼっちに


なってしまった。