面接から2日後クラブから架空の出版社名で電話が入った。
電話は母親が取った。
仕事からみだと母親は何ひとつ疑わず、真帆に電話を渡した。
「仕事がらみの飲み会で朝帰ってくる・・・。」
そう言って家を出た。
クラブに着いたら従業員が「ディナーボックスの松をお届けしますね。」と隠語で客に電話してた。
従業員が真帆を車に乗せて運転した。
どこに連れて行かれるのかも知らなかった。
「お客様が誰か口外しないでくださいね。」
無機質な口調で従業員が言った。
外を見たら冬の雨が降っていた。
真っ暗で冷たく凍えた空気の中で
信号の青い色が
濡れたアスファルトに反射していた。
外は真っ暗だった。