碧いラフレシアの花 その225 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

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好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代


呉はクリスマスケーキと赤いバラの花束を持っていた。

「クリスマスプレゼントです。」と呉が言った。


「ああ・・・。何でまた・・。」

真帆は困った。


「電話しないで・・と怒られたので・・。いきなり来てすみません。」

「もうクスリは嫌なんだよ、私は。」


「いえ、今日はそういう事じゃないんです。ちゃんとお話したい事があって来たんです。」呉が言った。


呉の話では、もうドラック・ディーラーはやめた・・との事だった。

全部クスリは売ったので、今日は何もクスリは持っていないし、そういう理由ではないのだと言う。


「僕、知り合いのコネで、貿易会社の社員になりました。社長は中国系です。その会社から労働ビザが発行されたので・・・。僕はもうクスリは売っていません。会社で働きはじめています。今日は仕事の道すがらあなたを思い出して訪ねてみました。」

それから呉は自分の名刺を見せた。

本当に会社員をしていて、きちんとしたグレーのスーツを着ていた。

「僕もマトモになったので、あなたもマトモになれますよ。死んだりしないでね・・。」

呉が言った。