「でもさー、結局・・・、自分が真帆のクスリに巻き込まれて捕まりたくないとか・・・、自分よりも儲かる女と一緒になりたくない・・とか多分世間体とか見栄とかの問題で・・、KENちゃんは逃げたんだと思うヨ。俺の個人的な意見ですけどぉ。」
「もう・・、家に来て欲しくなかった。本当に嫌なことばかり言う。腹が立つ。」
「俺は別に真帆と一緒に捕まってもいいし、別に・・俺のバンドだもん・・。どうなってもいいや。あと俺は音楽以外は経済力ゼロだから、真帆と一緒になりたいなぁー。」
「本当に無茶苦茶なんだね。TAKAは・・。すっとび感に呆れるよ。」
「ははは。無茶苦茶だから、別に俺はお前がポン中でも何でもいいぞ。美奈みたいに狂暴じゃないもん。そんなにひどくないよ。まだ足を洗えるぞ。」
真帆が黙った。
「まだちゃんと仕事出来てるでしょ。元気出してよ。KENちゃんとは合わないから・・・これでオシマイになっちゃったんだと思うよ。」
「KENちゃんは私の事嫌いになったのかなぁ・・・。」
真帆がぼぉーとした眼差しで悲しそうに言った。
TAKAが不安そうな顔で真帆の顔を覗き込んで言った。
「嫌いってことはないでしょ。価値観違うだけで・・。真帆は何もない所からぽっと出てきて・・、独りで頑張っていて・・・。ある意味何か俺と似てるから・・好きだけど・・。多分似た者同士だから・・・もう一回自分は付き合いたいけど・・。」
「そ・・それは・・もう・・ちょっと駄目かも・・。」
「何で?」
「泳げない人間が二人で溺れて死にそうだから・・。」
真帆がぼんやりと答えた。