KENちゃんがむっとした顔で畳の上に散らばったものの中から、水玉の小さいきんちゃく袋を手にとって紐をほどいて開いた。
ドラックが出てきた。
「おい・・・。この間やめるって言ったよな?何だよこれは?」
「ごめんなさい・・・。」
「ごめんじゃねーだろ。」
「KENちゃん・・私を見捨てないで・・・。」真帆が泣きながら言った。
「悪いけど・・・俺・・・もうお前と別れたい・・。」
「嫌だよ。嫌だよ。KENちゃんの事、大好きなんだもん。本当に悪かったと思ってるよ。」
「最近、なんか違う人みたいになってて・・・悪いけどもうついていけない。調べたら・・やっぱり・・だった。」
「KENちゃんみたいな人もう出てこないよ。お願い捨てないで・・。」
「どこで何やってるか分からない女なんか俺には無理だよ。」
「KENちゃん。ごめんなさい。」真帆が泣きじゃくった。
「もう、これから結婚したり、一緒に子供を作ったりする人とはとても思えなくなった。俺が出て行くから。家具は全部置いていくから。今までありがとう。ごめんね。」
KENちゃんがそのまま玄関に向かった。
「どこに行くの?」真帆がKENちゃんの腕をとった。
「今日はTAKAの家に泊まる。数日以内に引っ越すから。あとで電話するよ。」
「KENちゃん行かないで・・お願い。お願いだから・・。」
KENちゃんが無視してアパートを出て行った。
真帆はただ泣き崩れた。