KENちゃんは毎日真帆にマメに電話して来た。
時々1日、2,3回真帆に電話をかけてくる時もあった。
ホテルの部屋からKENちゃんが真帆に電話しているのを見ながら、TAKAがぼんやりとしながらタバコを吸っていた。
夕方になってフロントの人がTAKAの部屋に電話を回した。
さゆりさんが「体重が20kg増えて妊娠中毒症になった・・。」と電話でTAKAに泣きべそをかきながら言った。
「あー、俺医者じゃないから。」
TAKAが冷たく言った。
「あんた、浮気してるでしょ?」さゆりさんが恨めしそうに言った。
「してないよ。」TAKAが言った。
「赤ちゃんいらないの?」さゆりさんが涙声で言った。
「いらない。」TAKAが答えた。
「わたしたちもう終わりなの・・?」
「さゆりさんが終わりにしたければ終わりだと思うよ。」
「どうしてそういう事が言えるの?」
「25で結婚なんかしたくないし。子供なんか俺は無理だから。」
「ひどい男だよね・・。」
「ひどくはないよ。」
「ツアーから帰って来たら、今後の事について話し合いましょう。」
「あ・・うん・・。」
さゆりさんが電話の向こうでしくしく泣き出した。
「あ・・ごめん・・。俺、これから仕事あるから・・。またね。」
TAKAが電話を切った。