碧いラフレシアの花 その165 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

連載性春小説  碧いラフレシアの花

好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代



KENちゃんがホワイトデーの夜に真帆を抱いた後に寝転がってタバコを吸い出した。


「いつも記念日に・・やるよな・・俺らは・・。」

KENちゃんがぼそっと言った。

「そうだね。KENちゃん性欲強いからね・・。」

「あーあ、喉が痛い。タバコ辞めようかな。TAKAじゃないけどもうバンド辞めたくなる・・・。ヴォーカリストいやだぁ・・・。つらい・・。」

「辞めちゃいなよ!」

「おい・・・。」

「だってKENちゃん、あんなにいっぱいチョコ持って帰るんだもん。音楽なんかやらないならやらないで女が来なくなるからいいよ。」

「そんな理由かぁ・・。」

「だってKENちゃんだから好きなんだもん。普通のおじさんになっても、髪黒くなっても、太っても・・やっぱり好きだからね。KENちゃん、お父さんの工務店継ぎなよー。私も漫画が鳴かず飛ばずになったら、漫画のアシスタントのおばさんか、工務店のおかみになってあげる。でもKENちゃんだったら何でもいいし、貧乏でもまあ、いてくれればいいよ。」

「あはは・・・。」

KENちゃんが嬉しそうに布団にうつ伏した。

「俺・・辞めちゃおうかなぁ・・・。」

「辞めちゃえ!辞めちゃえ!」

「あー、そう言ってもらえると嬉しいな・・。生きていくのが楽になるぅ・・。」


KENちゃんがにっこり笑った。