碧いラフレシアの花 その164 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

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好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代

真帆がKENちゃんと家に帰る道すがらTAKAの新しい彼女の話になった。

KENちゃんによると「自分だったらありえない・・・けど・・TAKAを安心して任せられる人。」とのことだった。

関係者の飲み会でさゆりさんがTAKAの隣に座り、酔っ払ったTAKAが人生相談をしたのが馴れ初めだそうだ。


美奈が暴れて、生死も不明状態になった後、TAKAは眠れなくなり

バンドも辞めたいと漏らすようになった。


「音楽辞めたらTAKAちゃんは餓死するね!」のKENちゃんの一言で仕方なく激務を続けた。


KENちゃんが真帆に言った。

「真帆、TAKAちゃんはね、25歳にしてもう人生に疲れてるみたい。でもあの人だったらTAKAをおんぶしながら一緒に歩んでくれるんじゃないの。俺はあーいうのはノーサンキューだけど。」

「おんぶって言うけれど、赤の他人なのよ。親子じゃないんだから・・。」

真帆が呆れて言った。


「TAKAはマトモな人生生きていないんだもん。TAKAの親父ってTAKAが赤ん坊の時、TAKAが泣いたら、うるせーって口の中にガーゼのハンカチ突っ込んだらしいよ。それで離婚して、あとは体売って生きていたお袋が狂暴な間男と次々同棲して殴られながら育ったらしいよ・・。酔っ払ってた時言ってた・・。」

「ああ・・それは・・・。」

「マトモな女とマトモな人生をもう一度生きるチャンスかもしれないぞ。美奈はキチガイすぎたし。」KENちゃんが言った。

「TAKA・・かわいそうにね・・。」

「それでアイドルにスカウトされて岡山から上京してきたけれど、同じ事務所のアイドルの森川安奈を喰って、マネージャーに大麻好きがバレて首になった。」

「ああ・・。」

「仕方がないのでLってバンドをやって結構当たったけれど・・メジャーデビューの話がぽしゃって、仲が悪くてそのまま消えた・・。」

「うーん・・・。」

「B・Bは自分のバンドだと思ってあいつが始めたから、メンバーは全員オーディションで加入。だから共通項ゼロ。」

「そうだね・・。KENちゃんともやっぱり違うもんね・・。」


「2ヶ月くらい前に美奈の夢を見るとか、美奈が夢枕に立つとか言って落ち込んでいた。かなり精神的にギリギリの人なのかも。生まれてから気持ちが休まった事がないんじゃない・・?」

「気難しかったよ・・TAKAは。機嫌が悪いんだもん。いつも・・・、いつも私は顔色伺っていたよ・・。」

「さゆりさんの前では子供の様に素直になっているよ。TAKAは。いい事じゃないか・・。」

「そ・・・そうね・・。」





春の生暖かい風が強く吹きつけて来た。