碧いラフレシアの花 その163 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

連載性春小説  碧いラフレシアの花

好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代

K市のファミリーレストランで田中さんが遅い夕食をとっていた。


近くの席に金髪の若い男と30過ぎくらいに見える女性が一緒にドリアを食べていた。


田中さんがしょうが焼き定食を食べながらこの二人を観察した。


女が厚化粧の若作りで、赤い髪のベリーショートだった。

男がびっくりするくらい美形で、不可思議だった。


この2人は何かの業界に所属しているんだろう・・と司法書士の田中さんは思った。


そういえば真帆もこんな感じの男の子に走ったなぁ・・と田中さんは思った。




真帆に会いたいなぁ・・。


司法書士になって会社の解雇なんかもうどうでもいい過去であること・・・

まだ愛していることを伝えたかった・・・。

できればもう一度抱きたい。



赤い髪の女のほうを見た。

31歳の田中さんから見ても

絶対いらないカードだった。



司法書士なら・・・

真帆みたいな

綺麗な若い女の子を見せびらかしながら

ゴルフしたり・・・

ハワイに行きたい・・。


こんなケバイ恥ずかしいおばさんは

いらない。


この若い男は

俺よりいい男なのに

俺よりスカを引いて

馬鹿だ。


金がない

男に

ありがちな話だ。



田中さんはこの金髪の男が

真帆が死ぬほど愛していた

TAKAだとは夢にも思わず・・・。



そして、TAKAと田中さんの家は奇妙に近かったこともあり・・・・。




そして運命は奇妙に繭の様に

からまって凝縮して・・・


春のある夜に

この3人を同じ場にいさせた・・・・。