碧いラフレシアの花 その156 TAKAと美奈との永遠の別れ | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

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好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代



元旦の夜遅くKENちゃんとTAKAが真帆の家に戻ってきた。

またTAKAが戻ってくるとは知らなかったので真帆が露骨に嫌な顔をした。

TAKAが悲しそうな顔をした。


1月2日の朝にTAKAが、合鍵で美奈が部屋に侵入してTAKAのベースを売ってドラックを買うのではないかと心配しだした。


KENちゃんとTAKAがもう一度TAKAのアパートに戻って鍵を開けた。

部屋は出かける前と同じ状態で散らかっていたが、別にツアー前と同じ状態で別状はなかった。

KENちゃんとTAKAが割れたビール瓶を片付けて、破れたステージ衣装をゴミのビニール袋に入れた。

正月3が日を過ぎてからでないと、何も出来ないので、とりあえずその日はまた真帆の家に帰った。


留守電に「あんたなんか最低!もう死んでやるー!脅しじゃないわよー!」という美奈の叫びが入っていた。

メッセージは昨日付けだった。


夕方にそっとKENちゃんとTAKAが美奈のアパートに行って様子を伺った。

人気は全くなく、空家のようだった。


となりの人が出てきたので「ここに住んでた女の人どうしましたか?」とKENちゃんが聞いてみた。

「おととい、引っ越して行きましたよ。」と言った。


美奈は真帆みたいにプレゼントに電話番号を書いて、ぽっとTAKAの人生に現れたので、全くTAKAとは接点はないし・・・そのままどこに行ったかは分からなかった。


3が日が過ぎて、TAKAがアパートの鍵と電話番号を変えた。


それっきり誰も美奈がどうなったか分からなかった。


約1年前にTAKAに捨てられて死にそうな気持ちになった真帆の代わりに

1年後美奈がドラッキーでボロボロの状態になって

TAKAに捨てられて消えた。


生きているのか死んでいるのかも

誰にも分からなかった。