「あのねー、TAKAちゃん、今度家を出て真帆とは一緒に都内で暮らすから。」
「飼うなよー。」
「TAKAちゃん、下品。真帆ちゃんはプロの少女漫画家になったんだよ。すごく上手くて俺より儲かりそうだよ。だからそういう事じゃあ、ないんだよ。」
ポスター撮影が終わってメイクを取った後、TAKAがスタジオのピンクの電話からKENちゃんの家に電話した。
TAKAは真帆が何を考えているのか知りたかった。
電話が鳴って真帆がKENちゃんだと思って、嬉しそうに電話を取った。
KENちゃんが今日仕事の帰り、100円シュークリームを買ってきてくれる・・と言っていたので、そういう話もしたかった。
真帆はどちらかというとシュークリームよりもエクレアが食べたい・・と思っていたところだった。
「あ・・、俺。」TAKAがむっとした感じで言った。
「KENちゃん・・?」
「違う、昔の男のTAKAちゃん。」
「うわ・・・、何で?どうしたの?」
「いや・・・、どうしてこんな事になってるのかな・・・?と思って。聞きたいこととかあるし・・。」
「あ・・・、あのね。私、今KENちゃんが本当に好きで・・。」
「え・・、俺よりも好きなの?最後に留守電でどんな事があってもずっと好き・・って言ってくれたよね・・?」
「うん、その時はそう思ったけど・・今はKENちゃんが一番好きなの。」
「お・・おい・・、元々俺のファンだったよね・・。自分は真帆とやり直したい。」
「バンドとかどうでもよくて、ただKENちゃんが好きなの。家も近所だし凄く気があうし。音楽やめて普通のおじさんになっても・・やっぱり同じようにKENちゃんが好きだと思う。今度ここ出て一緒に暮らすんだ。
ごめんね・・・。TAKA。」
「あ・・あ・・そこまで言うならもういいよ。真帆、元気でね。」
「うん、TAKAも無理しちゃダメだよ。お財布と香水使ってる?」
「うん。あんな高いのありがとう。」
「ああ、いいよ。いいよ。TAKA今までありがとう・・。」
「んじゃ、バイバイ。」TAKAが悲しそうに言った。
「TAKA・・バイバイ。」真帆もちょっと悲しそうに言った。