碧いラフレシアの花 その124 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

連載性春小説  碧いラフレシアの花

好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代


「あのねー、TAKAちゃん、今度家を出て真帆とは一緒に都内で暮らすから。」

「飼うなよー。」

「TAKAちゃん、下品。真帆ちゃんはプロの少女漫画家になったんだよ。すごく上手くて俺より儲かりそうだよ。だからそういう事じゃあ、ないんだよ。」





ポスター撮影が終わってメイクを取った後、TAKAがスタジオのピンクの電話からKENちゃんの家に電話した。

TAKAは真帆が何を考えているのか知りたかった。




電話が鳴って真帆がKENちゃんだと思って、嬉しそうに電話を取った。


KENちゃんが今日仕事の帰り、100円シュークリームを買ってきてくれる・・と言っていたので、そういう話もしたかった。

真帆はどちらかというとシュークリームよりもエクレアが食べたい・・と思っていたところだった。


「あ・・、俺。」TAKAがむっとした感じで言った。

「KENちゃん・・?」

「違う、昔の男のTAKAちゃん。」

「うわ・・・、何で?どうしたの?」

「いや・・・、どうしてこんな事になってるのかな・・・?と思って。聞きたいこととかあるし・・。」

「あ・・・、あのね。私、今KENちゃんが本当に好きで・・。」

「え・・、俺よりも好きなの?最後に留守電でどんな事があってもずっと好き・・って言ってくれたよね・・?」

「うん、その時はそう思ったけど・・今はKENちゃんが一番好きなの。」

「お・・おい・・、元々俺のファンだったよね・・。自分は真帆とやり直したい。」

「バンドとかどうでもよくて、ただKENちゃんが好きなの。家も近所だし凄く気があうし。音楽やめて普通のおじさんになっても・・やっぱり同じようにKENちゃんが好きだと思う。今度ここ出て一緒に暮らすんだ。
ごめんね・・・。TAKA。」



「あ・・あ・・そこまで言うならもういいよ。真帆、元気でね。」

「うん、TAKAも無理しちゃダメだよ。お財布と香水使ってる?」

「うん。あんな高いのありがとう。」

「ああ、いいよ。いいよ。TAKA今までありがとう・・。」

「んじゃ、バイバイ。」TAKAが悲しそうに言った。

「TAKA・・バイバイ。」真帆もちょっと悲しそうに言った。