真帆が田中さんの家に電話をかけたら田中さんは留守だった。仕事中なんだろうと思った。
留守電に真帆がメッセージを残した。
「え・・っと真帆です。田中さん、御免なさい。急に新しい彼氏が出来ました。この間話した子とは違う男の子です
。クリスマスはその子と過ごすことにしました。今まで本当にありがとう・・。
田中さんも元気でね・・。さようなら・・。」
真帆が受話器を置いた。
田中さんを愛してはいなかったけど妙に寂しくなった。
田中さんは真帆の事を愛してくれていた。
それは真帆にも分かった。
KENちゃんが真帆を愛しているかどうかはよく分からなかった。
ただTAKAの側にいたいという未練がましさから他の美形メンバーを引いているだけのような気がした。
幸せになれたかもしれないのに・・・。
真帆はここで悪魔とトレードした。
窓から外を見たら雪が降っていた。
グレーの重苦しい空から雪が大量に吹き出すように降ってきた。
KENちゃんがガスストーブの火力を強くして、コタツの中に入った。
真帆にもコタツに入るように言った。
かじかんだ足が温まった。
KENちゃんの手が真帆の頬に触れた。
冷やりとした冷たい指先だった。