碧いラフレシアの花 その94 田中さんとの別れ | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

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好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代


真帆が田中さんの家に電話をかけたら田中さんは留守だった。仕事中なんだろうと思った。


留守電に真帆がメッセージを残した。


「え・・っと真帆です。田中さん、御免なさい。急に新しい彼氏が出来ました。この間話した子とは違う男の子です

。クリスマスはその子と過ごすことにしました。今まで本当にありがとう・・。

田中さんも元気でね・・。さようなら・・。」


真帆が受話器を置いた。

田中さんを愛してはいなかったけど妙に寂しくなった。

田中さんは真帆の事を愛してくれていた。

それは真帆にも分かった。

KENちゃんが真帆を愛しているかどうかはよく分からなかった。


ただTAKAの側にいたいという未練がましさから他の美形メンバーを引いているだけのような気がした。


幸せになれたかもしれないのに・・・。


真帆はここで悪魔とトレードした。


窓から外を見たら雪が降っていた。

グレーの重苦しい空から雪が大量に吹き出すように降ってきた。


KENちゃんがガスストーブの火力を強くして、コタツの中に入った。

真帆にもコタツに入るように言った。


かじかんだ足が温まった。


KENちゃんの手が真帆の頬に触れた。

冷やりとした冷たい指先だった。