碧いラフレシアの花 その24 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

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好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代




真帆は田中さんとデートした。

田中さんから電話があって一緒にスペイン料理を食べないか・・?と言われたからだ。


そんなに悪い話だとは思えなかった。


田中さんがディナーをコースで予約していた。




ワインのビンの口に平たいパンが刺さって出てきた。



デザートのアイスクリームケーキに花火が刺さって出てきた。



食事をしながら田中さんと話をした。

田中さんは一浪してW大の経済学部を出ていた。

30歳で真帆よりもいい会社に勤めていた。係長だった。

真帆は自分の事を話すのが何となく恥ずかしかった。

真帆の父親は真帆がうんと小さい時に胃がんで死んだから、真帆は父親の記憶がない。

きょうだいもいなくて、母親が給食のおばさんをしながら女手ひとつで育てた。

胃がんで死ぬ前に父親は精神的にかなり既にぶっこわれていた感じの人だったらしい。

真帆には常に貧しさがあって、孤独があった。

離婚はしているかもしれないけれど、田中さんは違う世界の人だった。


まだ、TAKAのほうが理解できたし、愛せた。

TAKAを見つけたときは魂の片割れを見つけたようで息を飲んだ。

こんな綺麗な男の子を見たことがなかった。

でもTAKAは同じようには愛してくれなかった。