世界のレポートを紹介する「VICE」は2021年04月12日に、クモは巣の振動で環境を認識しているが、その神秘的な音を聴くことができるようになりましたと報告した。
蜘蛛の巣は、朝の散歩で出会える最も魅力的で複雑な自然現象のひとつである。
クモは巣の微細な振動を利用して環境を認識している。もし、クモの不思議な音を実際に聞くことができたら、どのように聞こえるのだろうか?
https://time-az.com/main/detail/74204
人間がクモの立場になってクモの巣を体験するというデータ・ソニフィケーション・プロジェクト(data sonification project)の目的はそこにあった。
研究者によると、このプロジェクトは、最終的にはクモの現実をリバースエンジニアリングし、クモとのコミュニケーションに利用できるという。
「クモの巣の構造を見ると、どこかハープや弦楽器のようなものを感じます。そこで、このプロジェクトを率いるMIT工学教授のマーカス・ビューラー(Markus Buehler, an MIT engineering professor)は、『この弦を振動する物体としてモデル化したらどうだろう』という疑問を持った。』私たちがやろうとしているのは、音楽で音を出す方法、そして作曲する方法を広げることです。」とビューラー教授は月曜日に開催されたACS(American Chemical Society/アメリカ化学会)で、チームのデータソニフィケーション研究について発表した。
その結果は、心に残るほど美しく、柔らかく絶え間ない鐘の音のようであった。
蜘蛛の巣を張る様子を立体的に表現した映像では、飛行機の離陸音が聞こえてきた。
これは、スリラー映画のスコアのようでもあり、ピンク・フロイドの「Time」の最初の小節のようでもあった。
「ソニフィケーション(sonification)」とは、データを読みやすい図表やグラフで表現するビジュアライゼーションのように、データを解釈可能な音に変換する技術である。
この技術は、宇宙空間の物体、米国の住宅バブル、気候変動が森林の構成に与える影響など、さまざまなデータソースに応用されている。しかし、クモの巣の構造を音化することは、クモが音や振動を頼りに環境を理解していることから、特に適切な選択だったとマーカス・ビューラーは述べている。
ビューラーは、長年の協力者であるアルゼンチンのアーティスト、トマス・サラセノ(Tomás Saraceno)とともに、このプロジェクトでより野心的な計画を立てていrる。サラセノはクモの鳴き声を録音している。彼がラボに戻って実験できるようになったら、マーカス・ビューラーはAIを使ってクモの鳴き声を生成し、人間の会話や音声を生成するのと同じように、実際のクモの反応を見てみたいと考えている。
クモの言語にまで侵入した。
「一般の人にとって、このプロジェクトは、人間の視点の恣意性と、それを変える音楽の可能性を思い出させてくれるものだ。」「これは、人間の参照システムが唯一のものではないことを示しています。クモのようなものには、世界を経験する全く別の方法があり、今私たちはそれを見ることができるのです。」と、マーカス・ビューラーは言う。
ついにクモの社会学にまで入っていった。
実は、私は小学生の時、多くの友人たちが昆虫採集しているとき、いろいろなクモを活きたまま育て、何匹ものクモを学校に提出したことがあり、担任の女の先生に、完全に嫌われたことがあり、「気味の悪い生徒」と言う代名詞をもらったことがある。