カジノ規制が影響し、カンボジアのシアヌークビル賃料下落。 | 世界メディア・ニュースとモバイル・マネー

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アジア経済ニュースNNA ASIAは2020年02月10日に、カンボジアの新聞「クメール・タイムズ(Khmer Times/電子版)」は、今年から施行されたオンライン・カジノ(Online Casino)規制が不動産市場の低迷につながって、カンボジア南部シアヌークビル(Sihanoukville)の地価下落に伴い、住宅の賃貸料が急落していると報告した。

 

2019年まで、シアヌークビルではカジノ関連投資の活発化に伴って不動産需要が拡大。地価の上昇とともに賃貸料も高水準を維持していたが、地場の不動産会社キー・リアルエステート(Key Real Estate)は、一戸建て住宅を中心に家賃の下落が著しいと話した。

 

キー・リアルエステートの最高経営責任者(CEO)ソン・シプ(Sorn Seap)は、オンラインカジノの規制が不動産市場の低迷に大きく影響したと説明した。

 

 

https://time-az.com/main/detail/71160 

 

現在の一戸建て住宅の平均家賃は月US$2,000~6,000(約22万~66万円)と、規制前の月US$8,000~1万6,000から大幅に下落していることを明らかにした。

 

賃料下落の背景には、オンラインカジノ規制後の地価の急落がある。米系不動産仲介大手CBREカンボジアは、カジノ規制前の海岸地区の地価が1平方メートル当たり800~1,200米ドル、中心部では同1,200~1,300米ドルだったが、規制後には最大で3割の下落を記録したと報告した。

 

CVEAA(Cambodian Valuers And Estate Agents Association/カンボジア不動産鑑定士・不動産業者協会)のチレク・ソクニム会長は、シアヌークビルの地価が再び上昇する可能性は低いと予想。

 

「賃貸物件市場は過去数年間で大きな危機に直面している」との見方を示した。

 

米国の不動産会社ケラー・ウィリアムズ(Keller Williams Realty)をカンボジアでフランチャイズ展開する、KWカンボジア(KW Cambodia)のキム・ヘアン(Kim Heang)地域運営代表も、シアヌークビルを中心とした不動産市場の低迷を懸念し。「建設・不動産分野は、国内経済をけん引する重要な産業。観光やサービスなど、他の成長産業の発展にも影響する可能性がある」と指摘した。

 

 

ただし、アジア経済ニュースNNA ASIAは2020年02月06日に、カンボジアの新聞「クメール・タイムズ(Khmer Times/電子版)」は2020年02月06日に、カンボジア内務省の移民総局(Immigration Dept)によると、2019年08月のオンラインギャンブル(Online Gambling)規制後から2019年末までに、約20万人の中国人がカンボジアを出国したことが分かったと伝えた。

 

 

内務省で開かれた移民総局年次会合で2020年01月30日に、019年はカジノで働く中国人を中心に、長期滞在する外国人が激増したと報告。発行した長期滞在ビザ(査証)約45万人分のうち、中国人が7割を占めたと説明した。

 

だが、2019年08月に政府がオンラインギャンブルの事業ライセンス発行中止を発表すると、中国人の長期滞在者数は激減し、年末までに20万人以上が出国したという。

 

 

シアヌークビル州労働局によると、カジノ閉鎖に伴い同州では約7,700人が失業。現地の中国商工会議所は、中国企業40社が元カジノ従業員の雇用を約束していると述べている。