ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2019年12月03日に、ドイツの大連立与党に参加する中道左派のSPD(Sozialdemokratische Partei Deutschlands/社会民主党)は2019年11月30日に、党首選の決選投票を行い、連立維持に懐疑的なノルベルト・ワルターボルヤンス(Norbert Walter-Borjans)とザスキア・エスケン(Saskia Esken)のペアが得票率53.06%で勝利した。これにより、メルケル(Angela Merkel)首相が所属する中道右派CDU・CSU(Christlich- Demokratische Union Deutschlands/キリスト教民主)・CSU(Christlich-Soziale Union in Bayern e.V./社会同盟)との連立維持が危ぶまれていると報告した。
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決選投票には党員の54%に当たる23万215人が参加。連立維持の是非が争点の一つとなっていた。連立の維持を主張していたショルツ財務相(Olaf Scholz Finanzminister)とクララ・ゲイウィッツ(Klara Geywitz)は、10月末に行われた第1回投票では首位に立ったものの、今回は得票率45.33%にとどまった。
ワルターボルヤンスのペアは今後、SPDは連立の見直しに踏み込み、総選挙を実施する可能性も出てくる。
これにより、メルケル首相が2021年まで任期を全うできるかが不透明になっている。
SPDは党勢が低迷し、2017年09月の総選挙に続いて2019年05月の欧州議会選挙でも大敗して得票率が15.6%にとどまったため、アンドレア・ナーレス(Andrea Nahles)党首が2019年06月02日に辞任している。
世論調査機関フォルサ(Meinungsforschungsinstitut Forsa)の最新調査でも支持率は14%程度まで落ち込み、緑の党(22%)を下回っており、党内では左派を中心に連立解消を求める圧力が高まっている。
私がいたころは、SPDとFDP、CDUとCSUの二大政治組織で拮抗していた。