人間、好調の時も あれば、不調の時だってあります
ずっと好調が続けば いいのですが、
そうは いかないのが人生です
そして、あまりにも不調な状態が続いてしまうと、
人は、自信というものを失ってしまうのです
私も、まだ僧侶になる前、実社会で生きていた頃、
定職に就けない時期がありました
「 このまま 一生、まともな仕事に就けないまま人生を送るのか・・・ 」
採用試験を 受けても 受けても、落とされ続け、
私は、完全に自信を失ってしまった のです
そんな時、出逢ったのが、
大野勝彦さん の この言葉でした
「 まだ足があるぞ、よし かかってこい 」
大野さん は、45歳の時、
農作業中、誤って 両腕を機械に巻き込んでしまいました
突然、両腕を失ってしまった大野さん でしたが、
「 まだ足が あるぞ! 」
と、人生を あきらめたりは しませんでした
そして、現在、義手を付け、
詩人・画家として 大活躍されています
私は この言葉に出逢い、
今の自分に、いったい何が必要なのか
を、気づかせて もらったのです
その時の私は、
自分の”足りない部分”に ばかり
「 自分は、なんて自己PRが下手な人間なんだろう 」
とか、
「 自分は極度のあがり症で、本番に弱くてダメだ 」
とか、そんなことばかり考えていました
そうやって、どんどん どんどん
自己を否定 して、
自信を失ってしまったのです
昔、一時期、
あるないクイズ
というものが、流行ったことが ありました
例を挙げると・・・
”ある”の共通点は 何でしょう!?
というような問題です
答えは、皆さんで お考えください (※ヒント: ”ある”方の頭文字に注目!) 現在、正解者25人のみ
人生は、この”あるないクイズ”と
似たようなものだと思うのです
つまり、どういうことかと いうと・・・
たとえ 内に 素晴らしいものを もっている人でも、
自分に ”ない” もの ばかりに
とらわれてしまったら、
どんどん自信を失ってしまうのです
逆に、欠点だらけのように思える人でも、
自分に”ある”もの に 比重を置くと、
中には、
「 自分には 何も 取り柄がない 」
しかし、そんな難しく考えなくていいんです
例えば、
「 自分は 自動車の運転が出来る 」
でも いいんです
車の運転が出来れば、どこだって 行けるじゃないですか
もっと 極端なことを言えば、
「 手が動く 」
「 歩ける 」
「 話せる 」
「 家族がある 」
といったことでも いいんです
究極は、
「 今、命がある 」
でも いいんです
とにかく、どんな些細なでもいいから、
自分に ”ある” ものに、心を傾けていくと、
内から 自信が湧いてくるんです
あるないクイズの”ない”方ばかり を見ても、
一生 答えは、見い出せません
”ある”方 を見てこそ、答えは 見つかるのです
人生も しかりです
この世に
完璧な人間
なんていません

皆、自分に ”ある”もの、”ない”もの
両方を抱えて 生きているんです
誰だって 得手・不得手があるんです
誰だって 長所・短所があるんです
それが人間です

自分に ”ない” もの ばかりに とらわれて、
自滅しては なりません
「 自分には、これがある 」
「 自分には、これもある 」
と、数えてみましょう
そうすることによって、
自己否定 が 自己肯定 へと
変化していくのです

自信を失いそうになったら、
自分に 何が足りないのか
を 考えるのではなく、
自分には 何が ”ある” のか
を 考えてみて下さい
人生は、
”ない”もの探し
ではなく、
”ある”もの探し
の方が、ずっと楽しくなるんです
人生は1度きり・・・
たとえ今、苦しくても、つらくても・・・
今、自分に”ある”ものに
意識を向けることが出来れば、
心は プラス方向に働いていきます
逆に、たとえ今、
恵まれた環境にあっても・・・
自分に”ない”ものばかりに
意識を とらわれていては、
心は マイナス方向に向かいます
自信を失いそうになった時こそ、
”ある”もの探し
を してみましょう
気持ちが滅入っている時、自信を失いがちです! そんな時こそ、自分を自分で励ましましょう!
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