仏教を学びたい、お坊さんと話をしたい人にぴったり「東京ボンズくらぶVol.8に行ってきました」 | 寺社イベント研究家・福田祥子

寺社イベント研究家・福田祥子

寺社で行われるイベントを取材・記事を執筆するかたわら、マンダラエンディングノートのファシリテーター、終活カウンセラー初級としても活動しております。

 

仏教関係のイベントを取材していると、法話で良い話が聞けたり、仏教について少しかじることができたりして、ちょっぴり「知った気」になるのですが、いざ自分で勉強してみようと思って本を読んでも、「とても良いことが書いてある」のは分かるのだけど、実生活にあてはめてみるとどういうことを指すのか??と疑問に思うことが多々あります。

 

東京ボンズくらぶ」では、講師の僧侶・東賢性さんの解説で、ダライ・ラマ5世が『菩提道次第』(ツォンカパ著)をわかりやすく詩文にして書き記した『菩提道次第の教科書 文殊の口伝』について勉強します。

 

ちなみに『菩提道次第』というのは、仏教の教えや実践内容を整理した書物です。

 

また、ダライ・ラマ5世はちょうど江戸時代が始まった頃、17世紀を生きたお坊さんです。現在のダライ・ラマは、14世。

 

 

今回のボンズクラブの会場は、神楽坂の某アートスペースでしたが、毎回、同じところで開催するわけではないようです。

 

参加してみてとても良いなと思ったのは、少しずつでも仏教について体系的な学びができること。

 

たとえば、仏教を学ぶ姿勢について述べた一節で、東先生は、紙コップを例にとり、

「きちんと話を聞かない※1」状態→口を下にした紙コップ(なにも入っていかない状態)

「聞いても忘れてしまう※2」状態→穴だらけの紙コップ(入った水がすぐに出て行ってしまう、馬耳東風状態)

「教えを聞く動機に問題がある※3」状態→内側に毒がぬってある紙コップ(飲み物に混じった毒が、体内に入ってしまう。たとえば、仏教の教えを利用しようとしたり、別に目的があったりして学ぶこと)

というように分かりやすく説明してくださいます。

(※1~3は、『菩提道次第の指導書 文殊の口伝』からの抜粋)

 

巷にあふれる仏教本も、こんな感じでかみ砕いて書いてあると、読みやすいんだけど…。

 

1時間ほどお勉強したあとは、フリータイム。今回は、お坊さんが5人参加していて、一般参加者もお坊さんもみな自由に動き回って1時間ほどおしゃべりします。おつまみや飲み物をきっかけに、知らない人とも「美味しいですね」なんて話をするきっかけもできて、とってもほぐれた雰囲気でした。

 

一般参加者約10人のうち初参加の人は半分ぐらいなので、初めてでも浮かないので心配ありません。

 

最後の方で、自己紹介とともに、お坊さんへの質問タイム。「なぜお坊さんになったのか」というシリアスな質問のほか、「(髪の毛がなくて)寒くないですか。寝る時は、どうやって頭をカバーしていますか」なんていう珍質問も。爆笑のうちに散会しました。

 

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