臨済宗や黄檗宗のお寺で所蔵している名品を一堂に集めた展覧会、「禅 心をかたちに」が東京国立博物館 平成館で11月27日まで開催されています。所蔵品を貸し出しているお寺はそうそうたる顔ぶれで、国宝22点、重要文化財102点が展示されています。
公開が始まってすぐのタイミングだったので、並ぶかなぁ…と覚悟して行ったのですが、意外や意外。並ぶことなくスムーズに入ることができました。見学している時も、あまりストレスを感じずにじっくりと見ることができました。「禅(ZEN)」って海外でもよく知られているからか、外人さんの割合が高かったです。
展覧会の構成は、「第1章:禅宗の成立」「第2章:臨済宗の導入と展開」「第3章:戦国武将と近世の高僧」「第4章:禅の仏たち」「第5章:禅文化の広がり」となっています。
第1章・2章は、玄人好みの内容と感じました。たとえば、昔の偉いお坊さんで好きな人がいたりすると、肖像画や像、書などを見られるので嬉しいんじゃないかと思います。
面白い展示だなって思ったのは、第3章です。お寺で所蔵している戦国武将の書や肖像などが展示されていて、織田信長や豊臣秀吉など、日本史の教科書に載っているような肖像画も何点かありました。
第4章は、臨済宗中興の祖・白隠慧鶴が描いた禅画「慧可断臂図」が目玉です。達磨に慧可が入門したいと申し出たときに、その覚悟のほどをを示すため、左腕を切り落とそうとする様子が描かれています。この絵は、大分県臼杵市にある臨済宗妙心寺派見星寺で、新たに発見されたものです。
日本全国のお寺から「禅」をテーマにこれだけの作品が集められることはめったにないので、興味のある方は、ぜひお運びください!
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