「坐りびと・旬粥」に行ってきました | 寺社イベント研究家・福田祥子

寺社イベント研究家・福田祥子

寺社で行われるイベントを取材・記事を執筆するかたわら、マンダラエンディングノートのファシリテーター、終活カウンセラー初級としても活動しております。

 

川崎市のお寺・福昌寺さんにて開催された、「坐りびと・旬粥」では、料理僧として人気の副住職・飯沼康祐さんのご指導で、坐禅で心身を整えたあと、旬の食材をたっぷりと使ったおかゆをいただきます。

 

飯沼さんのお寺のワークショップは、すでに何度か参加させてもらっています。仏教の教えに触れられるのはもちろん、美味しい精進料理やお粥と、坐禅や生け花などの体験、琵琶の演奏会などが組み合わされた、「一粒で二度おいしい」ワークショップが魅力です。

 

 

「坐りびと・旬粥」の開催当日は、直前まで濃厚な打ち合わせが入っていて、開催時間に10分ほど遅れてしまいました。すみません。本堂では、ちょうど坐禅の作法についての説明が始まっていました。止まらない汗もそのままに、私も、早速脚を組みました。飯沼さんのガイドにしたがって、坐禅が始まりました。

 

 

福昌寺さんがあるのは、緑豊かな地域です。ですから、坐禅をしていて聞こえてくるのは、虫の音と、鳥の鳴き声だけです。鈴虫やツクツクボウシの鳴き声にそっと耳を澄ませていると、夏ももう終わりなんだなとか、日常生活で虫の鳴き声に注意を払うことってほとんどないけど美しいな、なんて感慨が胸をよぎります。濃厚な打ち合わせでギュウっと固まっていた頭の芯がほぐれ、ワークショップに遅れてしまうと焦りまくっていた心がすぅっと落ち着きました。

 

坐禅の後に飯沼さんに「虫の声がすごくきれいですね」とお話ししたところ、虫の音が聞こえる夏も良いけれど、音がなにもない静寂の中で坐禅ができる冬もおすすめです、と伺いました。今度は、冬に参加してみたいですね!

 

続いて、食前の説法のあと、トウモロコシと大葉のお粥をいただきました。トウモロコシのほのかな甘みを大葉を加えることで、さっぱりとした味わいに仕上げています。この日はお昼ご飯を食べる時間がなくて、12時間ぶりの食事でした。そんな事情もあり、胃の腑におかゆがやさしくゆきわたっていくのがリアルに感じられ(お粥が胃のどこを移動しているかまで分かってしまう!!)、「しみる~。美味しい~(ToT)」と感激しました。

 

おかゆにはたくあんが2枚添えられているのですが、事前に飯沼さんから1枚だけ残しておくようにというお話しがあったのですが、やっぱり2枚とも食べちゃった方もいました。私も仏教イベントに参加し始めた頃は、うっかり2枚とも食べちゃって冷や汗かいたな~と懐かしく思い出しました。しめに器にお茶を注いでいただき、残りのたくあんで丁寧に器を洗う「洗鉢」をして、音を出さないように静かにたくあんをいただき、器の中の液体は、きれいに飲み干しました。

 

今回の坐禅では、頭の中がすっきりするという体験ができて、私もだいぶ進化中です。

 

(お寺の建物とお庭の写真は、以前、伺った時に撮影したものです)

 

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