少し前に、『東方Project』はどうして公式にアニメ化されないのか、という話題を取り上げました。
そのことについて、もう少し述べてみたいと思います。
↑大体のところはリブログした記事の中で述べておりますが、それにプラスして、私の見解をさらに述べたいと思います。
『東方Project』の主人公は、博麗霊夢と霧雨魔理沙です。今回はそのうちの霧雨魔理沙について、以前から私が思っていたことを書いてみます。
【霧雨魔理沙とその仲間たち】
画面上部中央、霧雨魔理沙。
魔理沙の帽子の上、左から、サニーミルク、ルナチャイルド、スターサファイア。
画面下段左から、博麗霊夢、アリス・マーガトロイド、パチュリー・ノーレッジ、矢田寺成美、森近霖之助、河城にとり。
(背景・夏の青空:Engin AkyurtによるPixabayからのフリー画像)
「霧雨魔理沙」とは、いかにも魔法使いらしくて良い名前だな、と思います。
ただし、それはゲームの登場人物だった場合だけの話です。
アニメや漫画、小説の登場人物として見た場合、「霧雨魔理沙」はかなり不自然な名前だと私は思います。
なぜなら、公式設定によれば、彼女はもともと普通の人間の娘であり、実家は人里で「霧雨店」という大手道具屋を営んでいて、結構繫盛しているらしい。
ということは、魔理沙の親は、顧客や取引先からも良く信頼されている常識人なのだろうと思われます。
ここで私の疑問なのですが、そういう常識人的な人が、自分の娘に名前を付けるのに、どうして「魔」などという不吉な意味の漢字を用いたのでしょうか?
「霧雨店」は大手道具屋ではあるものの、マジックアイテム(魔法関係の道具)などは扱っておらず、魔理沙は実家から勘当されているということから、魔理沙の親は彼女が魔法使いになることなど望んでいなかったと思われます。
そうなると、ますます大事な一人娘に「魔理沙」と名付ける理由が見つからない。
そこで私は、最も合理的と思われる事情を推察してみました。
すなわち、「魔理沙」という名前は、実は本名ではなく、本人が自分で名乗ったものである。
ちなみに本名は、読みは同じ「まりさ」で、「ま」の部分には別の漢字があてられていた。(例えば、真、麻、磨、茉など。)
しかし、魔法使いを志した彼女は、親からもらった名前を捨て、必ず魔法使いになってやるという強い決意のもと、あえて「ま」の部分に「魔」の文字をあてて名乗ったのである。
どうでしょう? 自分で言うのも変ですが、かなり説得力のある説だと自負しています。魔理沙の性格を考えれば、可能性として十分にあり得ることだと思います。
ついでに、魔理沙はどうして西洋人のような金髪なのか?
これは簡単に説明がつきます。すなわち、霧雨家は日本に帰化した西洋人の末裔なのだ、と考えれば、何の不思議もありません。
ZUNさんは、『東方Project』をアニメ化するなら、ご自分でシナリオを書いて、劇場用アニメにしたい、と言っていました。
しかしそれが実現したなら、ゲームをやったことのない人も観に来るでしょう。そうなるとゲームの設定のままだと不自然に感じられてしまう恐れがあります。
なぜなら、劇場用アニメは長編になるので、よりドラマ性が重視されるからです。
優れたドラマは、作中人物に血が通っていてこそ生まれます。したがって作中に登場する人物一人一人に説得力のある設定が必要になってきます。
妖怪のキャラクターに関しては、ミステリアスなムードがあった方がいいので、あまり細かく設定を決めずに観る人の想像にまかせてもいいかもしれませんが、人間キャラにはしっかりした設定が必要です。
ZUNさんもおそらくそういったことを理解していて、劇場用アニメのためのそうした新たな設定を作るだけの時間的余裕が無いために、なかなかアニメ制作に踏み出せないのでしょう。
もともとは普通の人間である魔理沙が、努力によって魔法を使う能力を会得して妖怪と戦うからこそ、多くの人が共感するのだと思います。
ZUNさんもそのことを知っていて、だからなのでしょう、霊夢も公式漫画作品ではただの “強いキャラ” ではなく、人間くさい失敗をする描写がよく見られます。
ドラマでは、人間キャラには “人間らしさ” が必要であり、そこがゲームとは最も大きく異なる点なのです。
【幽閉サテライト&幽閉カタルシス 公式チャンネル】
手のひらピアニッシモ
(原曲:恋色マスタースパーク)
(公開日:2020年12月20日、再生時間:4分36秒)
『手のひらピアニッシモ』(霧雨魔理沙のテーマ)
原曲:『恋色マスタースパーク』
作詞:かませ虎
編曲:Iceon
歌唱:Marcia
ギター:ikuo
(上の画像のキャラクター素材:dairiさん、はるかさん)
dairiさんのpixivのページ
https://www.pixiv.net/users/4920496
はるかさんの「ニコニコ静画」のページ
https://seiga.nicovideo.jp/seiga/im3189645
上海アリス幻樂団