幻想郷の塩事情。 | じろう丸の徒然日記

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私こと、じろう丸が、日常の出来事、思うことなどを、気まぐれに書き綴ります。

前回の記事からずいぶん間が開いてしまいましたが、久々の記事更新です。
 
前回、沢庵漬けのことを書きながら、ふと思いました。
幻想郷にも、沢庵漬けはあるのかな?

 
沢庵漬け

(フリー画像:プアメリア, CC BY-SA 2.0, via Wikimedia Commons)
 
ちなみに沢庵漬けを考案したのは、安土桃山時代から江戸時代初期のころの人で、沢庵宗彭(たくあん・そうほう)というお坊さんだと言われています。
それが本当だとしたら、この人400年ほど前の人なので、沢庵漬けは今から400年ほど前からあったことになります。
しかしながら、幻想郷今から500年以上前に、スキマ妖怪・八雲紫によって「幻と実体の境界」という結界が張られて外の世界から隔離されたので、幻想郷には沢庵漬けの製法は伝わっていないのかもしれません。

 
ということは、博麗霊夢も、稗田阿求も、本居小鈴も、沢庵漬けの作り方は知らないのかもしれません。
しかし、最近外の世界からやって来た守矢神社の面々はどうでしょう?
東風谷早苗はまだ若いので知らないかもしれませんが、神代の昔から神社に祀られてきた八坂神奈子洩矢諏訪子2柱の神は、たぶん知っているような気がします。
だとすると、早苗2柱の神たちから教わって、沢庵漬けを作っているのかもしれません。

 
と、ここまで書いてきて、あることに気がつきました。
幻想郷には海が無いから、塩がとれない!
すると、幻想郷住人たちは、塩を使う料理とは縁がないことになりますが、そうなると、どんな料理が食べられているのでしょうか。
漬物を作るには塩が必要だし、醤油味噌を作るにもが使われています。
また、あの甘い餡子にも少量の塩が使われています。塩を少し入れることで逆に甘さが引き立つのです。

 
しかしながら、『東方Project』公式漫画『東方茨歌仙』第34話では、霧雨魔理沙が病気の霊夢のために料理を作るのですが、その中に、毒抜きした水仙の漬物がありました。
すると幻想郷にも漬物はあるわけです。ならば当然、幻想郷にははあるはずです。
さらに、やはり公式漫画『東方鈴奈庵』第36話には、塩問屋なるものが登場していました。これはもちろん、塩を扱う問屋のことです。

 
そこでさらに思い出しました。前回の記事で紹介した青木理さん信州、つまりZUNさんと同じ長野県の出身。
長野県には、沢庵漬けをはじめとして、味噌漬けなど伝統的な漬物文化が伝わっている。
では、長野県昔の人々はどうやってを調達していたのでしょうか?

 
信州みそ漬け・漬物

(フリー画像:https://www.photo-ac.com/profile/1147610
 
真相は、「長野県の塩」で検索したら、あっさりと分かりました。
長野県内には塩分を多く含んだ水が湧いている塩井(しおい)のある地域があって、この水から同地の人々塩を得ていたらしい。
その地域とは、長野県下伊那郡の北部に位置する大鹿村(おおしかむら)

 
「岳葉楼(がくようろう)」というサイトに、次の記述があります。
http://gakuyourou.web.fc2.com/text/text_food2.html#021
(以下、引用)
 長野の大鹿村鹿塩というところには古来塩井があって、これはご存知『武御名方神(タケミナカタノカミ)』がこの地で狩りを催した折、鹿が好んで飲む水を飲んでみたことから発見したと云い伝えられているようである。
 井出道貞の『信濃奇勝録』という記録によると、「鹿塩の里は高遠より八里飯田へも八里ありて前岳の麓に有」と記述されており、鹿塩という処もしっかり山中であったようである。
 同資料には、「この地には塩川という川があって、その辺には塩井が多い。中でも特に多く出る処が二ヶ所あったが、内一つは洪水により埋もれた」とあり、「今は塩畑と呼ばれていて、大きさ四尺ばかり擂鉢形の処があり、この岩中より塩水多く湧き出る」と、かなり具体的な記述が載せられている。
 「焼けば白塩となって、焼かずに使用しても焼き塩のようである」ということらしい。
 里人はこの塩水を『塩水ヤナ』と呼ばれる約二十七リットルもの水が入る背負い易い樽に汲み取っていき、煮物や漬物は勿論のこと、味噌や醤油に至るまで広く使用していたようである。

(引用、終わり)
 
また、その大鹿村にある「鹿塩温泉 湯元 山塩館」は、塩分を多く含んだ「塩の湯」が湧く温泉宿で、そのオフィシャルサイトには次の記述が。
https://www.yamashio.com/salt_gradpa
(以下、引用)
海がない、長野県大鹿村の山から採れる天然の塩を「山塩」と呼んでいます。その山塩の元は、鹿塩温泉の源泉(塩泉)。朝から夕方までじっくりと煮込むと、塩分だけがのこり、「塩」が精製されます。源泉から精製される量は「僅か3%程度(1Lから30g)」とかなり少なく、地道な職人作業なのです。その山塩は大量生産できないこと、そして歴史を踏まえて「幻の塩」とも呼ばれています。
(引用、終わり)
 
幻想郷にも、塩水が湧く塩井塩泉があるのでしょう。
さて次回は、幻想郷に関する事情について書きたいと思っています。

 
幻想郷の美味しいもの】

左から、奥野田美宵おくのだ・みよい)。ミスティア・ローレライ霧雨魔理沙
(キャラクター素材:dairiさんはるかさん
(背景・幻想郷の人里:『東方ダンマクカグラ』ファンキット)
 
dairiさんのpixivのページ
https://www.pixiv.net/users/4920496
 
はるかさん「ニコニコ静画」のページ
https://seiga.nicovideo.jp/seiga/im3189645
 
上海アリス幻樂団