光記者が作者のお話を伺う 鎌倉美術展開催中 千一 | 千一のブログ 寝たきり界の鎌倉殿 重度障害ある鎌倉市議のほぼ毎日更新

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鎌倉美術家協会主催の美術展が芸術館で開かれ、光くんがお邪魔しました。


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前田青邨、小倉遊亀、伊東深水、鏑木清方、洋画では有島生馬、海老原喜之助、野口弥太郎、棟方志功、中村琢二…

鎌倉、湘南に住む名だたる日本画家が名を連ね「鎌倉美術家協会展」が開かれたのは1974年。


それから「鎌倉美術展」として、今は日本画、洋画、工芸の3部門により構成され、今年で57回目となる。


鎌倉だけでなく、全国から182点の作品が寄せられている。




日本画 
大嶽裕子作 懐古


いったいこれはなんなのだろう。会場に入るなり異彩を放っていた。

「これは焼酎の焼き物の容器なんです。何が何だか分からないでしょう」作者の大嶽ははにかんだ。

愛知県知多半島にある常滑市は江戸時代から焼酎を入れる容器の全国的産地だった。
今でいえば、焼酎のサーバーだ。

その焼酎瓶を道路脇にコンクリで積み上げ、擁壁にしている坂道があり、「面白いな」と目を付け作品にした。

瓶の立体感を考えれば斜めから描けばよいものを、大嶽は敢えて真上からの構図をとった。

「朝日に当たっていたので、光の加減を使って立体感を出した。色は全て自分でつくった」という。

よく見るとコンクリの一部は剥がれ落ちている。

一世を風靡した常滑焼焼酎瓶。戦後、ガラスやプラスチックに取って代わられる時、廃棄される焼酎瓶をこうして再利用した訳だ。

大嶽の手により絵画になり、鎌倉まで出品され、多くの人の目に留まる。
古の職人の工芸とそれを残そうとした人の気持ちが伝わってくる。

常滑の焼酎瓶は今日こうして蘇ったのだ。



焼き物の散歩道 (常滑市HPより拝借)



作者の大嶽(おおたけ)さん。

お話を聞かせて下さりありがとうございました。





工芸

秋園圭一作 再生の焔



絹糸に曽祖父の礼服の着物を細長く裂いで横に編み込んだ。

染めの赤は日本古来の植物「赤根」から採った草木染だ。

まさに再生の焔(炎)だ。


久里浜で「手芸裂き織り作家」として活躍する秋園は、精神障害者の手芸活動の講師としても活動している。




作者の秋園さん。

お召のベストは昨年出品されたものだそう。

秋園さんを紹介する記事をみつけました。






工芸

日比野光作 明日へ


とてもインパクトのある作品。

作者は市内在住で、私と同じ光さん。




洋画

大方悦子作 ゆめの中





洋画
水谷悠人作 戯れ
鎌倉市長賞受賞作
来場者の方によると、作者は市内在住の高校生とのこと。



鎌倉美術展展覧は4日まで、鎌倉芸施術館ギャラリーで開催中。
最終日は16時まで。