鎌倉芸術館ギャラリーで開かれた「11人の車いすにのったアーティストたち」を光くんが取材しました。
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会場に入るとまず目を引いたのは不思議な形をしたキャンバスの数々です。
よく見ると一つ一つ形が違います。
建長寺の修繕・管理を担当している1級建築士の田邉能久先生が1枚づつオーダーメイドしたものです。
峻司(えいじ)さん「はかない壁〜信じた道を進む」
岡歌(こうか)さん「BlueーBild 生きものたちとの調和」
翔冬さんの好きなもの、普段使っているもの。なるほど、野球や相撲が好きなですね。
巧視(たくし)さんの作品
手足に障害があるため、パソコンを視線で動かし模様を描きました。
彩唯(あゆ)さんの作品
描いた模様は包装紙になったり、バッグになったりします。
作品展は、県立中原支援学校の青山千恵子教諭が休日にしている障害者支援活動で知り合った田邉能久先生に、高等部肢体不自由部門の授業を毎月一コマをお任せしたことから始まったそうです。
田邉先生は「学校で沢山作品を製作し、家に持ち帰ってくると思いますが、それだけではもったいない。手を加えると立派な作品に生まれ変わり、いつまでも大切なものになる。買ってくれる人がいるかも知れない。子どもたちの製作に夢をのせたい」
と作品展に至る趣旨を話して下さいました。
生徒さんが描いた田邉先生。
田邉先生は、25年ほど倉敷市で初めて車いすのお子さんのいるご家庭の家を設計。
今はその家を買い取り、宿泊施設として広く利用していただいているそうです。
青山教諭は子育てにも一生懸命なエネルギッシュな理科の先生。
「ここまでやれたのは、何もかもほとんど持ち出しでやってくださる田邉さんのおかげ」とおっしゃっいました。
どんなに重い障害があっても、可能性のない人はいません。