今回は「楽に動くためのコツ」についてご紹介します。
①関節可動域
まずはこれ、「関節可動域」です。
その関節がどのくらいの範囲動かせるかと言う事です。
動くためには関節可動域が絶対に欠かせません。
どこまで必要かは日常生活や競技種目等により
求められる範囲は当然違いますが、
いずれにせよ必要範囲は関節がスムース(なめらか)
に動いてくれないことには話にならないわけです。
これ第一条件です。
②筋力
当然「筋力」も必要ですね。
関節を可動させるのは筋力ですし、
また、
関節を安定させて余計な動きを防いでくれるのも筋肉です。
関節可動域が十分でも筋力が伴わなければ身体がブレて
不安定となり、関節もうまく動かせずに壊れやすくなります。
③モーターコントロール
「モーターコントロール」とは“実際の動き”のことです。
関節や筋肉がただ“ある”だけでは役に立ちません。
身体情報を統合し、
指令を出して、
関節や筋肉を実際に動かしていく
神経系による働きが欠かせません。
例えば、
野球選手が腕を太くする筋トレだけをしていて
野球が上達するでしょうか。
そんなことはあり得ませんよね。
関節や筋肉を使いこなして、
目的動作を遂行できるようにしているのが、
この「モーターコントロール」です。
④姿勢制御
地球上で過ごす私たちは重力下で動き続けなければなりません。
当然その時々で“最も相応しい姿勢”があるのです。
また、
各関節には適した関節アライメント(骨同士の位置関係)が
存在しますので、
これを崩さないことは関節を長持ちさせることに繋がります。
⑤重力を味方に
「重力」を味方にすることも大事です。
例えば前へと進む時、
上半身を前に傾けた方が進みやすくなります。
また、
歩行時も重心の上下を繰り返しています。
もっと意識的に使うならば、
“膝抜き”と言う技法が存在します。
古来武道に伝わる身体操作です。
例えば前後に足をひろげて立って、
前足を瞬時に抜く(つっかえ棒を外すように浮かす)と
身体は前方へ落下しようとします。
その瞬間、浮かした足を再度着地するのですが、
これだけで最小限の筋力で前方への推進力を生みだす
ことが出来ます。
⑥伸張反射
筋肉には
瞬間的に引き伸ばされると自動的に収縮する
特性が備わっています。
例えばスクワットの時、
一瞬で落下するようにしゃがみ込むと、
その反対方向に働く拮抗筋が収縮しようとするので
立ち上がる動作が楽に出来ます。
重量挙げの選手が一瞬しゃがんで持ち上げる動作は、
先に述べた「重力」と「伸張反射」を使ったやり方と言えます。
以上、楽に動くためのコツについて、
基礎から応用までご紹介しました。本当は他にもあるのですが、スペースの関係で今回はここまでといたします。
ご質問あればどうぞ。