【免疫の巻】 | くろしんのブログ

くろしんのブログ

世田谷梅ヶ丘 くろしん接骨院 の ブログです。

早いもので今年も秋のお彼岸を迎えますが、世間は相変わらずのコロナ騒ぎで“緊急事態”の毎日です。

ウイルスに振り回されてばかりの一年にするのは勿体ないので、免疫について学びを深めてみました。

皆さんにもシェアしたいと思いますので、良ければご一読ください。始めの今日はまず「免疫」についてです。

 

人が持つ免疫には「自然免疫」「獲得免疫」があります。

『自然免疫』とは生まれながらにして常備されている免疫で、病原体に対して最初の砦として戦ってくれます。

私たちは常日頃より大量のウイルスや細菌に曝されているのですが、ほとんどこの自然免疫でやっつけています。この段階でだるさや発熱が出現することもありますが、ほとんどは無症状のうちに治ります。(新コロもほとんどこれ)

 

『自然免疫』が突破されると次は『獲得免疫』の出番です。

『獲得免疫』は、感染数日後かけて標的ウイルス(抗原)を特定した上で発動されます。

この特定は病原体を捕食したマクロファージ等貪食細胞により「ヘルパーT細胞」に提示されます。(抗原提示

提示を受けたヘルパーT細胞はその情報をもとに他の細胞たちに「この抗原をやっつけろ」と指令を出します。

 

医学界新聞「細胞性免疫低下と感染症②細胞性免疫低下を引き起こすがんと治療(森信好)」より

 

『獲得免疫』は、ウイルスを直接攻撃する「細胞性免疫」と武器(抗体)で戦う「液性免疫」の二つに分類されます。

『細胞性免疫』を担当するのが「細胞傷害性T細胞」です。「キラーT細胞」とも呼ばれます。

この細胞は病原体に対して直接攻撃を加えます。これらのT細胞は役目を終えると死んでしまいますが、一部が生き残って「メモリーT細胞」となり次に同じ敵が来た時のために記憶を残す役割があります。(免疫記憶

 

一方『液性免疫』はB細胞」の担当です。ヘルパーT細胞より指令を受けたB細胞は「形質細胞」に変身します。

形質細胞に変身すると特定のウイルス(抗原)を攻撃する飛び道具「抗体」を量産できるようになります。

B細胞も『免疫記憶』に参加しており、同じ敵が来た時に「メモリーB細胞」が迅速に液性免疫発動に動きます。

戦ったからこそ記憶があり、記憶があるからこそ次に有利に戦えることができるのです。これが免疫の一連の流れです。

この自然に備わった免疫はいつもどんな時も私たちを守ってくれています。ウイルスや細菌だけでなく、癌細胞に対しても私たちの知らぬうちにやっつけてくれています。
次回は何かと話題になる『抗体』について解説したいと思います。   くろしん    令和3年9月17日