ジーラのブログ -13ページ目

曇った空の灰色を、そのまま移してしまった、午後のお部屋。

向き合った、ジーラさんとチワワさんの間に、出現した、異次元。

ジーラさんの日常が詰まった、大きな空気の箱。

それは、舞台。

舞台の上は、ジーラさんの日常。

あっ、あれは、何かに、つまずいた時の、ジーラさん。

自分が、沢山の選択肢の中から、選んだ役を、必死に演じて、

解決だけが、前に進む手段と、思い込んで、

無理やり進んで、クタクタになって、余裕の無いジーラさん。

そんなに、がむしゃらに、解決を急いで、前に進んで、本当に、幸せは、来るの?

何に、向かって、進んでいるのか、分っているの?

のんびりと、流れる、チワワさんの時間の中で、なんと、滑稽に見えることか。

慌しい時間の中で、ジーラさんは、ドタバタ、人生を、演じてる役者。

沢山の役を、色々な演じ方で、演じる可能性が有る事に、

気付いていない、大根役者。

ゆっくり流れる、チワワさんの時間の中で、ジーラさんは、観客。

色々な可能性を、見る事ができる、冷静な観客。

何故、うまく行かなかった、役に、拘って、演じ続けるの。

その役から、抜け出せないのなら、せめて、演じ方を変えてみたら。

上手くいかない時間の中で、見えなかった、沢山の選択、

沢山の可能性、そして、沢山の希望が、ここからなら、よく見える。

失敗した舞台の幕を、引く事を、怖がらないで。

次の舞台は、沢山用意されているのだから、

何時でも、今の舞台を捨てて、次の舞台に、立つと良い。

それは、自分が主役の、自分自身の人生舞台の上で選んだ、

1つの貴重な選択。全然、卑怯じゃない。

今だけが、人生じゃない事に、気付いて、

演じている役に、最悪のレッテルを貼らないで、

舞台では、どんでん返しが、付き物なのだから。

舞台の上のジーラさんを、

灰色の午後のお部屋のすみっこに、寝そべって、

ゆっくり流れる、時間の心地よい重さを、感じながら、

自分の日常劇を、観覧するのも、なかなか、乙な物ですね、チワワさん。

また、灰色の日には、見せてくださいな、チワワさん。

急ぎすぎの、ジーラさんの日常を。

無声映画の様な、ドタバタ劇を。

今日の、空模様は、曇り。

灰色の空から、ボタン雪が、静かに、降ってきます。

お部屋の中は、灰色。

灰色の光が、お部屋の中まで、入り込んで、

今にも、はしゃぎ出しそうな、落ち着きの無い、

植木や家具を、重く、静かに、抑え込んでしまったので、

チワワさんと、ジーラさんの午後は、灰色のお部屋の中で、

重く、静かに、流れていきます。

こんな日は、チワワさんの、お仕事に、打って付け。

誰にも、ナイショのチワワさんのお仕事は、哲学。

ジーラさんは、チワワさんの弟子。

今日の講義は。

何時も、抱っこの甘えん坊のチワワさんは、ストーブの前で、寝ています。

顎を、床に、ペッタリつけて。

チワワさんの後ろには、灰色の空。

ぼんやりした、チワワさんの視線の先に、何が見えるのか、

ジーラさんも、お部屋の端で、チワワさんに、向き合って、寝てみます。

チワワさんと同じ目線。

チワワさんと同じ、ゆっくりした時間。

時間が、余りにも、ゆっくり流れるので、外に降る、ボタン雪のように、

時間が、お部屋の中に、降りだし、積もっていきます。

積もった時間の、心地良い、重みに浸っていますと、

中心の、空気の密度が変わり、大きな空気の箱が、出現。

それは、舞台そのもの。

その空気の箱の中で、笑っているジーラさん。

怒っているジーラさん。むきになってるジーラさん。

沢山のジーラさんが、動き出したのです。

当たり前だった、時の流れの中の日常が、

次元を変えると、無声映画のどたばた喜劇のようで、

なんと、慌しい、ジーラさんの人生。

時には、舞台を降りて、チワワさんの次元で、舞台をみるのも、悪くない。

ゆっくりの時間の流れの中で、時間よりゆっくり流れるのも、気持ちが、良い。

ジーラさん、たまには、ゆっくり、生きてみよう。


何だか、鬱。

最近、「あーあ、幸せって、言ってない。」

「何故」 娘ちゃんと、「鬱」 対策会議。

夏は、何時も、「あーあ、幸せって、言っていた。」

些細な事で、幸せって、言えた。

お茶だけのお茶会だって、あーあ、幸せって、思えた。

「何故」 謎が謎を呼び、静まり返った、会議。

夏との違いは、何。

夏は、南の窓に、ジーラさんの空中庭園。

北の窓には、小さな原生林。

夏のお部屋は、風も、光も、匂いまでも、緑。緑。

物理的な環境が、幸せを、作るなら、

幸せって、言える様に、なれる。絶対。

「お部屋を、楽しく、してみたら。」

「見てるだけで、楽しくなるような、お気に入りで、一杯に、してみたら。」

「絶対、それ、良い。」 拍手。

幸せを、作り出す、幸せの工房を、作ろう。

お部屋を、幸せの工房にしよう。

ワクワクする様な、凄い、思いつき。

手始めに、ジーラさんのした事。本の整理。

お弁当は、もう、作らないので、お弁当の本を、古本屋さんに、717円。

すごーく、儲けた気分。

取り敢えずは、生活の規模を、小さく、スカスカに。

それから、工房の設計の事は、考えましょう。

外は、吹雪。

窓が、ボコン、ガサ、コト、カタカタカタ。音を立てます。

窓を、鳴らすのは、風。

ヒューゥ、ヒューゥゥ。雪女の吐く息の様に、冷たい風の音。

ピューゥ、ピューゥゥ。風に、飛ばされる、小さな白い雪の音。

昔話の、藁葺きの家の、いろりの前に、居る様な。

スイスのハイジの山小屋の、暖炉の前に、居る様な。

吹雪の山の、テントの中で、風に、震えて、居る様な。

寝惚けた、錯覚。

錯覚は、音が作った、魔法。

ブウーン。ずうっと、遠くに聞こえる、小さなエンジン音。

あれは、車の音。

ゴーン、ガターン、ゴトゴトゴト。近づいて来る、工事現場の音。

除雪車の、働く音。

雪の日の、何時もの音。

錯覚をはじく、現実の音。

車の音が、大きくなって、朝の街が、目を覚まし、何時もの、朝の音。

目を瞑ると、沢山の音。

見るのとは、少し違う、音の風景。

どんな、風景が、見えるのか、ジーラさんの音遊び。

風邪を、ひきました。

鼻風邪です。

新型インフルエンザなら、ラッキーなタイプです。

だけど、誰にも、うつりません。

もう、かれこれ、一週間になります。

左側が、治ったら、今度は、右側に、やって来ました。

器用な、風邪です。

本当に、インフルエンザ、なのかなぁ?

考えますに、先週、寒波が来る、前の日は、

桜餅を、買いたくなる様な、ぽかぽか陽気で、

一寸、気を許して、何も掛けずに、うたた寝のつもりが、本格的に、高いびき。

起きたら、寒かったので、お茶を、飲む事に。

空茶は、寂しいので、節分用の、豆菓子の中から、

千葉産、手剥きピーナッツの袋を。

これが、なかなか、止まらなくって、ブレーキが、働いた時には、

すでに、半分は、お腹の中。

スカッとなった、ピーナッツの袋を、眺めていましたら、ひどい寒気が。

それから、ずっと、風邪を、ひいて居ります。

うたた寝と、ピーナッツには、ご注意を。

立春の前日なのに、今年の節分は、寒い。

近年、勢力を、急に、増してきた、恵方巻き。

豆蒔きか、恵方巻きか、悩むところ。

取りあえず、どちらも、揃えて、夕食は、恵方巻き。

「絶対、喋らない事。」

今年は、西に近い、西南西。

「あっ、旦那ちゃん、テレビは、そのままに。」

「頂きます。」

「ズッズズー。」

娘ちゃんときたら、儀式の始めに、シチューを、豪勢に、啜ったのです。

神聖な儀式の途中に、何と言う、不謹慎。

振り向けば、片手に、恵方巻き、もう一方には、シチュー。

「娘ちゃん、何故、シチューを、後回しにしない。」

そんな、思いを、目に込めた、ジーラさんと、目が合った、瞬間。

有ろう事か、娘ちゃん、畳職人に、負けず劣らずの勢いで、

シチューを、吹いたから、儀式は、もう、はちゃめちゃ。

それでも、床やテーブルに、散らばった、シチューの残骸と、睨めっこしながら、

言いたい文句を、恵方巻きと、一緒に、飲み込んで、

儀式の追行に、励んだ、ジーラさん。

脳裏に浮かぶのは、アホな娘ちゃんの事ばかり、願う、幸運は、何処へやら。

最後の一塊を、ぎゅぎゅっと、押し込んで、「娘ちゃん。」

「だって、ジラちゃんが、笑わすから。」

「まあまあ、ジラ。こんな時は、尖がっちゃ、いかん。穏やかに、穏やかに。」

何と言う、旦那ちゃんの、余裕。

旦那ちゃんのシチューも、娘ちゃんのプーの、洗礼を受けたのに。

しょうがないので、ジーラさんも、我慢。

責任を、感じたのか、娘ちゃん。

五粒の豆で、小規模な、豆蒔きを、決行。

これで、鬼は、出て行ったと、満足気な娘ちゃん。

鬼は外、福は内。 福は内、鬼は外。

本日の朝食、カレー餅。

薄く、サラダオイルを引いたフライパンで、お餅を、焼き、

塩、コショウ、カレー粉で、味付け。お好みで、パセリ、チーズを、載せます。

出勤仕度中の、皆様の回りを、「お餅が堅くなる。」と、駆け回り

五月蠅がられながらも、なんとか、全員集合。

偶然、開いていた、本のページが、サザエさんの、お家の間取り。

「昔の家は、大体、こんなだった。」と旦那ちゃん。

それを皮切りに、全員、サザエさん研究家。

「海平は、波平の、双子のお兄さんだよ。」娘ちゃんが、

聴衆者、全員の「へー」を、引き出したところで、

出勤時間が、迫り、研究会は、お開き。

サザエさんは、凄い!

会話が、広い世代や仲間で、きっと。共有できる。ウルトラマンも、そう。

昔の、マスメディアが、ジェネレーションギャップを,物ともせず、

会話の種に、使えるなんて、なんとも、不思議だけど、便利な事、見つけた。

ジーラさんの、自慢です。サザエさん全巻、持ってます。

毎月、三歳の小さな娘ちゃんと、お給料を、下ろした帰り、

サザエさんを、買いに、本屋さんへ。

サザエさんを、小さな娘ちゃんに、持たせて、ジーラさんは、雑誌を、チェック。

そうすると、足元にしゃがみ込んで、サザエさんを、

読む真似をしている、小さな娘ちゃんが、ページを捲る度に、

「キャハハハハ。」と豪勢に、大笑いするのです。
「娘ちゃん、しー。静かにしようね。」

「らって、おかちい、らもの」と小さな娘ちゃん、ますますの、大笑い。

ジーラさん、愕然。

小さな娘ちゃんに、漫画が、読める筈は無く、

こ、これは、正しく、我が姿。ジーラさん、反省。

小さい子は、口で言うより、母親が、先ず、実践。を、実感した、一件でした。

「今度、皆で、サザエさんを、読もう。」旦那ちゃんが、そう言って、出掛けて、

チワワさんと、二人ぼっち。

今日も、外は、曇って、寒そう。

こんな日は、お家で、ぬくたく、ノンビリ、サザエさんでも、読み直しましょうか。

今日の空は灰色。

昨日は、三日月。

チワワさんが、寒がらないように、早々、カーテンを。

外は、もうすっかり、夜の空。

ラピス色の空に、薄い金の、お皿のような、三日月。

頭を、よぎったのは、マントにシルクハットの黒猫。

猫の金色の目と、頭の中で、目が合って、魔法の夜が、始まる予感。

ラピスの空の三日月は、きりっと澄んで、外の寒さを、部屋の中にも、伝えます。

いかん、又、馬鹿な事を、考えた。

いい年をして、何を、よまい言。

カーテンを引く、ジーラさんの指。

御誂え向きの、フレンチネイルの金の爪。

三日月から、こぼれた金の粉が、爪の先でキラキラ。

実は、皮むき器で、削いだ爪の補強に、娘ちゃんの、金運アイテム、

アナスイの、金のマニキュアを、拝借。

慣れない、マニキュアが、ジーラさんを、結構、楽しませる。

何かを持った時、マニキュアの爪が、目に入ると、何だか、凄く、、楽しい。

眺めていても、ウキウキ。

マニュキアごときが、幸せの魔法を、使うとは、思いも寄らぬ事。あなどれない。

夜の魔法に、かかったのか、無意識からの、疑問が、ぼやっと、頭をもたげる。

そう言えば、結婚式の時、職場の友達の合唱、月の砂漠だった。

金は、王子様だったか、お姫様だったか。

それにしても、結構、暗いよなぁ。嫌いじゃないけど。

まあ、もう一つは、テントウムシのサンバだったから、差し引きゼロか。

気付けば、爪の金を、見ながら、またまた、よまい言。

テレビでは、オリンピックの、スピードの、選手の、金色のユニホーム。

金は、元気が出る。

それは、割と最近、コートが既に、年老いてしまった頃の、お話。

靴を買った、買い物帰り、娘ちゃんが、

「ねえ、あのサラダ、食べに行こう。」と、言い出し、

「うん、久しぶりだね。幸せサラダ。」と、話が、まとまって、

サラダを、目指し、イタリアンレストランへ。

「未だ、在るかな、幸せサラダ。」

「今日も、風が吹くかな、避暑地の気分に、してくれるかな、幸せサラダ。」

「夏休みの、父の庭の草も、あんな匂いがしてた。」と、遠い目をして、娘ちゃん。

「そうなんだ、楽しみだね。」

「うん、ワクワクだね。」

「だけど、どうして、ジーラさん、あれから、一度も、サラダ、

食べに、来なかったんだろう。」

「どうしてかな。」

「どうしてだろう。ジーラさん、あのサラダを、食べたら、忘れてしまった、幸せを、

何時でも、思い出せるって、思って、安心できたからかなぁ。」

「娘ちゃんも、今は、未だ、サラダを、食べなくても、大丈夫って、頑張れた。」

「きっと、二人とも、サラダを、簡単に食べるの、勿体無かったんだね。」

「凄い、お守りだからね。」「うん、凄い物、見つけたね。」

目の前に運ばれた、幸せサラダ。

白いお皿も、店員さんの親切も、皆、皆、あの時と、同じ。
サラダは、一皿、なかまっこ。

「サア、娘ちゃん、あの時みたいに、取り分けて。」

取分け皿に、緑の野菜。

儀式のように、同じ手順。

二人、揃って、「いただきます。」

「ぅん?風が、吹かない。」

「娘ちゃんも、緑の匂いが、しない。」

「何も、起こらないね。」

「どうしてかな、場所が、違うよ。ジラちゃん。」

「場所じゃない。あの時、ジーラさん、時間を、越えていた。

ここの景色と、感じた景色と、同時に、見てたもの。」

「オーバーな話だけど、じゃぁ、野菜の組み合わせが、違う。」

「それも、バツ。苦いのも、臭いのも、殆ど、同じ。」

「じゃぁ、季節の、違いで、野菜の元気さが、違う。」

「それも違う。あの時は、真冬で、野菜の無い時期だったよ。」

「うーん、実は、娘ちゃんは、今、幸せなんだけど、ジラちゃんは。」

「幸せだよ。幸せだけど、もっと、幸せになれるかなって、欲張った。」

「娘ちゃんも、ジラちゃんと、同じ、欲張ってた。」

「じゃあ、このサラダ、欲張の幸せ者には

金の幸せも、銀の幸せも、って言う、あれ。」

「ジラちゃん、相変わらず、馬鹿言ってるね。

でも、幸せな時は、このサラダ、ただのサラダで、何にも、起こらないんだ。」

「あの時、二人とも、不幸だったからね。比べれば、今は、天国のような幸せ。」

幸せ噛み締め、野菜を、シャクシャク。これは、やっぱり、唯のサラダ。

「あっ。娘ちゃん、大変、危なかったよ。きこりさん、どうなったと思う。」

「自分の、斧、返してもらえなかった。」

「ほーら、大変でしょう。ジーラさん、未だ、幸せだけど、娘ちゃんは。」

「大丈夫、幸せだよ。」

「幸せで、良かったね。今度、悲しい時に、又、来ようよ。幸せサラダを、食べに。」

「今度は、場所も、同じにね。」

昔、ジーラさんの、コートが、未だ、中年だった頃の、

冬に、出会った、とても、不思議な、サラダのお話。

冬将軍が、引越しを、始めて、雪の、降り始めた頃は、

雪が、耳元で、詩を、囁くようで、少しワクワク。

クリスマスに、降る雪は、錯覚を、街行く人に、プレゼント。

あたかも、冬のシーンに、溶け込んだ、ヒーロー、ヒロイン気分で、ドキドキ。

お正月を、過ぎる頃、雪は、人の心にも、降り始め、

段々、心が、重くなり、もう、成人式を過ぎる頃には、うんざり。

心に積もった、雪の重みと、寒さで、縮んでしまった、身体の窮屈さで、

節分の頃には、鬱々。

上手く行かない、人生を嘆き、日常に起きる、小さな、嫌な出来事が、

心に、積もった雪の冷たさで、溶けずに、固まり、

積もる、雪の深さで、希望を、見つける事も、出来ずに、迷走状態の日々。

灰色の心と、灰色になってしまった、日常。

プチ、うつ病患者の、出来上がり。

重さに、堪えかね、吐き出される、ため息は、只一つの、特効薬。

そんな時は、気分を変えて、お出かけを。

美味しいものを、食べに、行きましょう。

考えるのは、億劫なので、娘ちゃんの好きな、イタリアン。

先ず、コースの始めは、サラダ。

ジーラさんは、サラダが好き。娘ちゃんは、嫌い。

それでは、サラダは、一皿。なかまっこ。ハーブとトマトのサラダ、にしましょう。。

大きな、白いお皿に、山盛りの、緑の野菜。

二人、同時に、パクッ。

「わっ、そよ風が吹いた。」ジーラさん

「うん、草の匂いがした。」娘ちゃん。

もう一度、二人でパクッ、シャクッ。

「今度は、夏の緑の風が、吹いてった。」

「娘ちゃんも、夏の午後の、原っぱの匂いがした。」

段々、元気になって行く、二人。

「何だか、軽井沢の避暑気分。」

「図々しい、ジラちゃん、軽井沢に、行った事、無いくせに。」

「行った事、無いけど、夏の軽井沢に、吹く風は、こんなだと、思ったんだもん。

夏の草原を、擦り抜けて、ひんやり、緑になった風が、白いレースのカーテンを、

揺らしてる。穏やかで、懐かしくって、幸せな気分。」

「分かる。娘ちゃんも幸せ。ジラちゃんには、分からないと、思うけど、

夏の草の、強い緑の匂いがする。このサラダ。

娘ちゃは、寄り道してたから、分かる。寄り道の匂いがする。」

「娘ちゃんは、寄り道の名人だからね。」

サラダの魔法を、笑顔になった、二人で、パクパク。

「だけど、不思議な、サラダだね。葉っぱを、食べたら、夏の暖かさを感じて、

爽やかな風が、通って行ったような、気になって、違う季節、違う場所に、

居る錯覚がして、心が、軽くなって、忘れてた、幸せが、蘇って来た。幸せ。」

「うん。幸せって、こんな感じだったんだって、思い出した。」

「凄いサラダ、見つけたね。これは、絶対、幸せサラダ。」

「ジラちゃん、嫌な気持ちに、なったら、又、食べに来ようよ。」

「来ようね。幸せサラダ。」