NHKのあさイチで取り上げられた慢性腎臓病って? | 腎臓内科医のつぶやき

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気軽に腎臓病について知っていただく機会を作りたいと思って、2010年から月1回の腎臓病教室を始めました。教室でお話した内容や、腎臓関係のマメ知識をお話できたらいいなと思っています。2018年12月にyahooブログから引っ越ししました。

今日のNHKあさイチで慢性腎臓病の特集をしていましたね。
ご覧になった方も多かったのではないでしょうか。
 
 
慢性腎臓病予防として
特に40代の女性は気をつけましょうと警鐘をならされていたのは
腎盂腎炎(じんうじんえん)でした。
 
 
 
 
腎盂腎炎とは何でしょう
 
 
 
 
膀胱にばい菌が感染して起こる膀胱炎はよくご存じですね。
そこからばい菌が上流にさかのぼって
腎臓に感染した状態を腎盂腎炎といいます。
 
 
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主な症状は
40度くらいの高熱がでたり、背中や腰が重くて痛くなったり、尿が白くなったり赤黒くなったりすることです。
 
 
腎臓は背中側にあるので、痛みを感じるのは腰周辺の場合が多いですが
腹痛と自覚する方もいらっしゃいます。
 
 
 
 
 
あさイチでは
お腹を痛がるので急性虫垂炎(いわゆる盲腸)と間違えて手術されちゃった
ケースの紹介がありましたあせる
 
 
!!これは衝撃的!!
 
 
たとえ話なのかもしれませんが
複数の検査結果から診断するので、通常はないことです。
ご安心ください
 
 
 
 
 
腎盂腎炎はひどくなると血液内にばい菌が入る敗血症となり
命に危険が及ぶこともある危険な病気なんですよ。
 
 
この腎盂腎炎を何度も繰り返すと次第に腎臓が弱り慢性腎臓病へ進行します。
 
 
 
 
 
テレビではなぜ40代女性に要注意といったのでしょうか
 
 
 
 
女性は男性より尿道が短いので、膀胱にいる菌が腎臓まで上がりやすいこと、
40代女性は多忙のため
トイレを我慢したり、トイレに行く回数を減らすため水分を制限していることが多いというのを理由としていました。
 
 
 
なるべく尿のばい菌を体に溜めないよう
水分は1.5~2リットル程度とり、こまめにトイレに行くよう習慣付けたいですねビックリマーク
 
 
 
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尿を我慢するということは
尿に含まれる菌を、菌が増えやすい私たちの体温で培養していることと同じです
病気のもとは育てないようにしましょう
 
 
 
 
 
          
 
 
 
 
 
今回は尿の話を少し
 
 
 
尿をじっくり観察する方はあまりいませんね。
でも私たちの健康状態をみるのにとっても大切なものなんですよ。
 
 
 
          
 
 
 
尿の回数はどれくらいですか!?
ふつう尿量は800~1500ml程度で、トイレには4~6回程度行くといわれています。
 
 
1日の尿量が3000ml以上の場合を多尿(たにょう)といって
病気の可能性がでてきます。
水分を多く取りすぎは置いておいて
糖尿病や腎不全で認めやすいです。
 
 
 
逆に1日尿が400ml以下を乏尿(ぼうにょう)、100ml以下を無尿(むにょう)といいます。
膀胱や尿道など尿の通り道が細くなると見られやすいです。
腎機能が末期状態となっても、尿が作れないのでこうなります。
 
 
 
 
           
 
 
 
 
はどうでしょう!?
元気な体から出る尿は
うすい黄色~薄い黄褐色です。
 
水分が足りない時、尿は濃くなりますが、紅茶色やコーラのような色の場合は異常です。
この場合は血尿の可能性が高いです。
 
腎炎や、尿路結石、尿路感染症(腎盂腎炎、尿道炎、膀胱炎など)、腎臓の癌、多発性のう胞腎などの可能性があります。
すぐ病院に行って検査を受けてください!!
 
 
 
白く濁っている時は感染している兆候です。
尿を出す時痛みや違和感、残尿感がある時は膀胱炎かもしれません。
腰や背中が痛んだり、熱がある時は腎盂腎炎かもしれません。
どちらもすぐ、病院を受診してくださいね!!
 
 
 
 
           
 
 
 
 
においはいかがでしょう!?
いちいちにおいをかぐことはあまりないですよね・・・・・・。
ツンとした刺激臭があったら、ばい菌に感染している可能性があります。
 
甘酸っぱいにおいがしたら、糖尿病かもしれません。
検診結果を見直しましょう!!
 
 
 
           
 
 
 
尿になにか混じっているのを見たことがありますか?
問題ないことも多いですが、
尿路結石のかけらを見ている場合や、尿路感染症の場合がありますよ。
 
 
特に注意していただきたいのは『泡立ち』です。
通常の泡は、水を流すまでにだいたい消えますが
そのあともしぶとく残っていたり、泡が多い時は、尿にたんぱく質が含まれている『タンパク尿』を意味しています。
 
 
今までもタンパク尿の危険性について
このブログや、腎臓病教室で色々お話してきたのでみなさんよくご存じと思いますが
 
タンパク尿、侮るなかれ。
 
 
 
薬局にタンパク尿・血尿を簡単に調べられる紙の検査用紙があるので
試してみてください晴れ
 
もし陽性なら、一度病院で調べてもらってくださいね!!!!
 
 
 
 
 
腎臓の病気を発見するには、最低限
血液検査のクレアチニンと、尿検査が必要です。
 
 
クレアチニンを含まない検診もあります。
検診を受ける際は、両方しっかり確認してくださいね!
 
 
 
 
 
 
 
  
 
今回は病院の外側からパシャリ映画
 
日高病院からは上毛三山がとてもきれいに見えます富士山
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昨日の病院玄関からの眺めです。
見ていて飽きませんハート
 
 
 
 
 
そこから病院を見上げると・・・・・・
何やら変なものが置いてある部屋が・・・
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リハビリ室です。
あの玉を使った運動は難しいですよね~あせる
 
 
 
 
 
 
そこから右を見ると・・・・
これは何の部屋でしょう?
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透析室です。
ここからの眺望も絶景ですよ晴れ
 
 
 
 
後ろを見ると
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強い味方の売店(ヤマザキショップ)です。
いつもお世話になっています
 
 
 
黒板になにやら文字が・・・
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おっと!!
クリスマスケーキの試食会!!
よろしければ おひとつ どうぞ