むくみとフットケアについて:27回日高病院腎臓病教室より | 腎臓内科医のつぶやき

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気軽に腎臓病について知っていただく機会を作りたいと思って、2010年から月1回の腎臓病教室を始めました。教室でお話した内容や、腎臓関係のマメ知識をお話できたらいいなと思っています。2018年12月にyahooブログから引っ越ししました。

12月の腎臓病教室では
フットケアについてもお話ししました。
 
今回は少し内容をご紹介します。
 
 
 
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まずは、『むくみ』
 
むくみは、病気のサインです。
 
むくみに気がついたら自分で判断せず
必ず医師に相談してくださいね。
 
原因・ケアについても、それぞれ異なるんですよ。
 
 
 
 
 
 
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むくみの原因となる病気
をご紹介します。
 
 
 
 
静脈瘤
うっ血性心不全、慢性腎不全
長時間の足の下垂
足の麻痺や筋力低下
外傷
熱傷
アレルギー反応
感染症
 
 
などです。
 
 
 
 
 
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むくみを悪化させる要因としては
 
 
 
①傷つけること
虫刺され、深爪、とげ、カミソリ
 
 
②皮膚の負担になること
締め付けの強い衣類(下着・靴下)
 
 
③過剰な刺激
同じ姿勢での長時間移動・座位、正座
あわない靴、長時間の温泉浴
 
 
などです。
ついやってしまうことも、ありますよね。
十分気を付けてくださいね!
 
 
 
 
 
 
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むくみのケアとしては
 
 
①足を上げる
(重力に引かれて足に行ってしまった水分を心臓に戻してあげましょう)
 
 
 
②足の観察
(糖尿病や足の血管が細い方は、痛みの感覚が鈍くなっていることがあります。
傷ができていても気が付かないので、必ず毎日足を見てください
鏡を利用すると、見えにくいところも楽に確認できますよ!)
 
 
 
 
③スキンケア:清潔と保湿を保つ
 
 
 
 
 
④爪切り:皮膚を傷つけない形と長さ
(下にご説明してますので、見てくださいね。)
 
 
 
 
 
⑤適度なマッサージ:力は入れない
 
搾り取るように、力を入れてマッサージする方がいます。
組織が痛み、水膨れができて、
ひどくなると足を切断しなければならない事態になることもあります。
優しくなでるくらいにしてくださいね!
 
 
 
 
 
⑥適度な運動:できることから少しずつ
適度な運動は血液循環を良くして
むくみを減らします。
 
 
 
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爪切りによる傷をご紹介しましょう。
 
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こんな些細な傷から、足壊疽(えそ)を引き起こすこともあります。
 
爪は深爪にならないように
『スクエアカット』にしましょう。
 
 
 
 
スクエアカットといっても
 
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です。
ひっかかって危ないです。
 
 
 
 
また
 
 
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深爪も絶対だめですよ!
 
 
 
 
 
 
 
理想的な爪は・・・
 
 
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です。
 
 
 
決して傷をつけないように
鏡などを利用しながら爪の手入れをしてください!
 
 
 
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